2018年2月19日

組織力の金

もう一人のゴールドヒロイン、女子スピードスケートの小平奈緒選手。苦労してきたんですよねぇ、この選手も。でも、地元の相澤病院の支援が大きいですよね。有名選手で、大手企業のスポンサーを得られる選手もいないことも無いけれど、大学卒業時から支援してきたわけですからね。しかも、病院として小平選手にネームを付けさせるわけでも無く、純粋に支援だけしているというのも凄い。病院側も練習に専念させるために、病院職員としての院内での作業もさせていなかったみたいで、それはそれで賛否はありそうだけれど、でもそれだけ信頼されて競技に専念できるのも、本人の資質もあるんだろうなぁ。

スポーツ選手、競技を問わず、個人団体を問わず、やはり一番重要なのはその選手一人一人の資質ではあるけれど、それを支える組織や支援がどれだけ周りにあるのかという事も、その選手や競技が大成するには一番必要なこと。決してその人の苦労話役風だけで解決出来る問題では無いんですよね。そこはきれい事だけでは無く、凄く経済的な仕組みが影響している。勿論、青天井でお金をかけられるから必ず優勝できるかという物でも無いし、サッカーなどでよく聞く貧しい環境から天性の素質で大成する選手も無くは無いけれど、でも多くの場合はどれだけ支援を受けられるかが、成功の鍵であることも事実。そういう意味で、この小平選手は金銭的だけで無く環境的にも恵まれた支援を受けられていたことが、時間は掛かったけれど今回の結果に繋がったんでしょうね。

日本も、公的な支援も以前よりも厚くなってきたし、こう言う私的な支援も見るようになってきたけれど、まだまだ足りない。ただ、今回の日本人選手の活躍が刺激になり、さらには2020年の東京2020に向けてこれまで無かった組織や企業が支援を開始してくれることも期待出るわけで、そう言う流れというか「意識の変化」が生まれる切っ掛けになると良いなと感じましたね。

ただ、そういう支援の流れが出来ても、やはり最後に頑張るのは選手。今回の小平選手にしても、スケートの羽生選手にしても、目の鋭さが凄く印象的。やはり、自分のゴールを見据える迫力というか、やり通す力強さを感じさせる「気持ち」を持った人が、何事も達成できる栄冠を掴むことが出来るんだろうなぁ。正直今回の平昌オリンピックは、個人的には少し盛り上がりに欠けていた印象でしたが、今週末の二つの金メダルが、「金メダル」よりも、それを勝ち取った二人の選手のキャラに魅了されたといった感じ。

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