2018年2月19日

故障を抱えての金

男子フィギュアスケートの羽生結弦選手の金メダル。3カ月前に右足首靱帯を痛めて、その後本当に大会直前まで何処かに雲隠れしていたように全く動向が分からず、本当に参加するのか出来るのかという位不安でしたが、最初のSPを見たときには正直「あぁ、怪我は完治しなくてもかなり良いところまで回復したんだな」と思っていました。でも、実際はまだ痛み止めが必要だし、厳しい状態であったことはFPが終わってから分かるわけで、そんな状況でもあそこまで仕上げてくるところが、やはり一流選手の一流たる所以なんだなと再認識した次第。

靱帯の損傷って、一番直りにくいんですよね。場所は違うけれど、膝とかの場合でも、本当にちゃんと直してから復帰しないと、直ぐにまた同じ場所を怪我をして、それがクセになるともう駄目。今回は、二ヶ月くらいは治療優先で、一月くらい前から動きを取り入れ始めたように思われるけれど、それも回復したと言うよりは痛み止めで抑えられるくらいまでになったから、かなり恐慌的に練習を始めたんじゃ無いだろうか。

しかし、本人も大きな賭だけれど、スケート協会というか組織の方もそれ以上の大きな賭でしたよね。多分彼らとしても、羽生選手が出場してくれるのが最低限の所で、仮に金は無理でもメダルに届いてくれたら御の字という認識じゃ無かっただろうか。実際は、期待以上の演技でしっかり金メダルを勝ち取り、さらには宇野選手と金・銀のダブルメダルになったわけで、この後の女子フィギュアの結果にも寄るけれど、協議としてはこれで十分に役目を果たしたと言って良いくらいの結果では。

スポーツというのは、勿論心身ともにベストのコンディションで戦えるのが理想だけれど、どうしても体力的にそうで無いときや気分的に駄目なときもあるんだけど、それでも重要な試合では結果を出さないといけない。そういうものと折り合いを付けながらその時のベストの状況を作り出してベストのケツかを得られる「力強さ」を持つのが、やはり一流のアスリート何でしょうね。羽生選手には熱狂的なファンが多いけれど、それも納得出来る実力だなと、正直今回のオリンピックで初めて一寸感動してしまいました。スポーツ選手としてのコミットメントとエグゼキューションと言う物の重要性を再認識しましたね。

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