2017年12月8日

AWSかLINEか

米国CIAが、組織のセキュリティシステムをAWS上に構築するという記事記事の冒頭にもあるように、金融や生保など君知性が高い民間企業のシステムがAWS上に構築されることは、今では珍しくなくなってきたけれど、政府機関それもセキュリティを一番気にする組織の一つであろうCIAまでがパブリックなクラウド環境に移行するというのは驚き。

これまで、比較的セキュリティの度合いが低くて、勝つ汎用的なサービス利用ならクラウド、自社固有なあるいは機密度が高いもので勝つパフォーマンスが要求されるような場合はオンプレミス環境で、と言うような棲み分けが普通に思われていたけれど、もうそういう棲み分けすら遅れているという事なんでしょうね。また、コスト削減よりもより先進的なサービス利用をするためにクラウド(=AWS)を利用するというのも、新しいニーズなわけで、もう単にローカルリソースをクラウドに移すと言う単純な流れでは駄目なんですよねぇ。

ここでふと思ったのが、日本で同じような事が発生するとしたら、プラットフォームはどうするのかという事。米国以外ではまだこの手のサービス提供をする予定は無いと記事では書かれているけれど、それならそれで米国以外では別のクラウドサービスを利用し始めるかもしれない。で、その時日本だと何が利用されるかと考えたら... LINE? うーーーーん...

まぁ、LINEをインフラとして利用して、すでに色々なサービスが展開されているわけで、決して信頼していないわけでは無いけれど、でもやはり不安が心配(笑)。まぁ、LINEの場合、コミュニケーションインフラとしての機能は十分なのかもしれないけれど、大容量のデータを十分なセキュリティレベルを保証しつつ、勝つ高速でデータ処理出来る設備があるかと言われると、まだ無いんじゃ無いかなぁ。また、AWSの場合、実際にサービスを提供するのは米国限定かもしれないけれど、ユーザーは世界中にいるだろうし、さらに実際のAWSの設備にしても、米国国内のものもあれば、それ以外の世界中に散らばっているだろうし、その当たりのインフラ整備がまだ追いつかないだけなのかもしれないし。そういう意味で、データを扱うという意味では、AWSとかGoogleとか、グローバル企業の方が有利なのも事実ですしねぇ。

で、熟々考えてみると、そういうシステムが標準になると、ボトルネックは今以上にネットワーク接続性とそのスピードになるわけで、やはり5G位が普通にどこでも利用出来るような環境にならないと、なかなか本番運用と言う事も難しいのかな。それに、データ量だって今のような20GBとか30GB/月程度では足らなくなるかもしれない。一番影響があるのは、通信会社なんだけど、そこには手を出さないAWSとかGoogleは賢いと言えるのかも。一番面倒で大変な部分は、他者に任せて自分達は一番利益が出そうなところに集中するわけですからね。ますますデジタル社会が混沌としてきそう。

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