2017年7月13日

日本人がカードを使わないわけ

日本人がカードを使わない理由をアメックスが調べたけれど、良く理由が分からない、という結論になったらしい。まぁ、記事と言うよりは半分Amexの勧誘を兼ねたPR記事みたいなものだから、話半分と思った方が良いけれど、以前も書いたけれど欧米には「Personal Check(個人小切手)」が有ったから、玄関からカードへのトランジションとして有効だったことは、やはり最大の理由としてあると思いますね。ただ日本でも「売掛帳」というシステムがあって、まとめて支払うシステムが結構私の子供の頃まであったから、決して現金だけの社会では無かったはず。ただ、売掛帳ではまとめ払いで金額も大きくなるし、年度が替わればちゃらになるからそれを狙って逃げる人も多いわけで、逆にそれが都度現金払いという「性質」を日本人に植え付けたのかもしれない。

あと、この記事を読んでいて思いついたんですが、例えばスーパーのレジなどで精算する時に、少し前まではカード払いをすると、カードを預かり、カード面のプリントを取り、かーど会社に照会をして、さらに自分のサインをして、という手順がいろいろありました。あの「手間」が、日本人は嫌なんじゃ無いだろうか。日本人の場合、現金なら釣り銭無くぴったり払う人は多いし、お釣りが有る場合でも、多分世界で日本人だけだと思うけれど、端数を調整して、100円とか500円とか、切りのよいお釣りを貰うようにして、できるだけ買う方売る方時間短縮することを「美徳」と考えている気がする。それが、カード払いでは伸びるのが嫌なんじゃ無いかと。

勿論最近のカード端末も進歩していて、カードに登録されたデジタルデータを読み込んでPIN入力で精算出来るように、結構手間は簡略化されてきたけれど、それでもまだまだ時間掛かりますしね。理想は、電子マネー同様に金額を確認したら端末にカードをタッチして支払終了、位のスピーディーさは欲しい。欧米でパーソナルチェックを使う人が前に居ると、先ずバッグから個人小切手帳を取り出し、金額を確認して書込、そこに署名をして、それを破って渡すという作業に結構時間が取られてイライラしますが、やはり日本人は時間に敏感と言うか、ああいう部分は受入難いんじゃ無いかなぁ。電子マネーでも、既存のPOS端末とは別に電子マネー用の端末を準備している場合には、まずPOS端末で入力し、その金額を電子マネー端末に入力して精算して、さらにそれぞれのレシートを準備してと、買う方にも売る方にもまだまだストレスが溜まります。全部込みのPOS端末が出来てくれると一番良いけれど、でも全てのお店で電子マネー対応するわけでも無いですしね。その分コストダウンしてくれた方が、嬉しいだろうし。

さらに言えば、買い物のためにカードを、場合によっては何枚も持ち歩く必要があるのが苦痛。「現金だって、もっと多くの量を持ち歩く」というかもしれないけれど、カードが利用出来ない場合は有っても、現金が利用出来ないことはほとんど無いわけで、そういう意味では「持ち歩く意味」が有るんですよね。例えば「スーバーカードデバイス」みたいな、今のカードサイズのデバイスが生まれて、そこに手持ちのカード情報全部が保存でき、安全な方法で必要なカード呼び出して恰も本物のカードのように使えるようなものが生まれるとか、もっと進んで、例えば自分の指紋とカード情報を紐付けして、買い物した時には指紋認証一発で承認されるとか、そういう「利用時の手軽さ迅速さ」というものを考えないと、リンク先ページ最後のAmexへの勧誘も一寸魅力を感じませんね(笑)。

0 件のコメント:

コメントを投稿