2017年7月14日

旅館革命

東洋経済のサイトに掲載された「外国人が心底ガッカリする日本の旅館事情」というコラム。最初の長期滞在に不向きというのはそうだけれど、長期滞在する人は昔ながらの「旅館」には宿泊しないのでは無いだろうか。星のやに代表されるような、今風の「日本式旅館風ホテル」に宿泊するようなきがする。逆に言えば、既存の旅館で会っても、そういう部分を意識して回収すればビジネスチャンスが広がるという事でも有るけれど。

一番納得するのは二番目の、宿泊費が「一部屋幾ら」では無く「一人幾ら」の計算になっていること。記事にもあるように、旅館の場合は食事代込みになっているから人数で計算する必要があるのは分かるんだけど、海外のほとんどのホテルでは部屋が品分けで、その部屋の定員内なら料金は変わらない。これが一番外国人から見たら分かりにくいシステムだと思う。

食事に関しても、ホテルとことなり何種類ものレストラン等を整備するのは大変だろうから、例えば近隣のフレンチとかイタリアンのレストランと提携して、食事はオプションで旅館なら和食、逸れ以外の食事は周辺への送迎サービスも含めて対応するなどして、幅を広げるといいかも。これは、日本人にとっても嬉しいサービスだと思うし。逆に、旅館の敷地にそういうレストランを誘致して、レストランはレストランとして独立したビジネスをしながら、ある程度旅館側と連携してビジネスするというのも良いんじゃ無いだろうか。

三番目のルームサービスとか四羽目の夜のエンターテイメントに関しては、これはその旅館のある地域やコンセプトにもよるだろうけど、一寸微妙な感じがする。元々このコラムが、富裕層の外国人観光客が長期間滞在する前提で話をしているけれど、何もそういうところだけ狙わなくても言い訳だし、逆にそういう風輸送の長期滞在を中心にするなら、そういうホテル形式の旅館にして、逆に逸れ以外の宿泊客は減らすようなビジネスモデルにするという事も有るわけですから。その当たりも、別に旅館自体が人や物を配置してそう言うことをしなくても、例えば地域の中でそういうサービスを提供する共同利用可能な会社を作って、夜はそちらがマネージするとか、共同の施設で例えばカラオケとかミニシアターとか、そう言うことをやったらどうだろうか。

で、最後の老朽化に関しては、確かに段々と旅館利用者が減少していって設備投資が出来ないのでじり貧で老朽化していくのはありそうですよね。私も、最後に「旅館」に宿泊したのは、もう20年位前で、それ以降はほとんどホテルに宿泊しています。そのホテルにしても、それなりに有名なところでも、大手チェーン店でも、ある程度耐用年数が過ぎてきているところの部屋は結構アラが見えるもの。大手でもそんな状態だから、ある意味個人経営みたいな旅館はもっと厳しいでしょうね。このあたりは、設備投資が先か、集客が先か、鶏と卵の話にもなりそうですけど、旅館コンセプトを高級路線の不要そう長期滞在型とするのであれば、やはりそれなりにお金を掛けないとリピーターには成ってくれそうも無いですよね。

自分くらいの世代が「旅館」からイメージするのは、家族三世代くらいで訪れて、一泊二日とか2泊3日くらいで、海とか山の自然を満喫しつつ、旅館の両機を楽しむという、一寸した贅沢な時間をそこそこの料金で楽しめるかなと言うもの。それを外国人観光客のしかも富裕層ターゲットにするのであれば、考え方をがらっと変えて、外観の見た目や内部の様子、あるいは名称は「旅館風」だけれど、実際は高級ホテルのシステムというような「改造」をしないと駄目でしょうね。まぁ、その第一人者が「星のや」だと思うし、最近増えつつある滞在型の旅館風ホテルかなと思います。で、考えてみると、浜松なんかでも、浜名湖当たりのある地域全体を「旅館エリア」みたいにして、徒歩圏内に色々な種類のレストランを集めて、温泉とか浜名湖のレジャーとか、そういうものを集約してみたらどうだろうか。「道の駅」ならぬ「宿の駅」(何か意味が変か-笑)みたいな施設はどうだろうか。結構、面白い気がするんだけど...

0 件のコメント:

コメントを投稿