2017年5月19日

Emma


久々に一寸感動して涙ぐんでしまった記事。腕時計状の振動デバイスを装着することで、手が震えるパーキンソン病の人の手の振動を相殺して、文字が書けるようにするもの。以前、やはりパーキンソン病の人が食事をするために、手の振動を相殺して、先の部分は安定している「LIFTWARE」というフォークやスプーンを見た時も感心したけれど、このEmmaはさらに汎用性が高くて、しかも小型で使いやすそう。これ、左右にはめられて、それぞれ固有の振動に対応出来るようになると、さらに便利かも。食事の時だって、両手でナイフとフォークを使えるようになるし、ものを書いたりする場合でも、聞き手で書きながらもう片方の手で資料を捲ったり、あるいは物差しを使って線を引いたりカッターで切ったりすることも出来るだろうし。4人の被験者のうち、3人には効果があったと記事には書かれているけれど、多分振動部分を増やしたり、位置を変えることが出来るようになったりすれば、より複雑な手の震えにも対応可能になるんじゃ無いだろうか。

さらにふと思ったんですが、これパーキンソン病の人のためだけで無く、例えば指先で精密なものを組み立てる作業の人なんかでも、緊張して手が震えるような場合に、この振動相殺デバイスを早着すると、安定した指先の作業が出来るようにならないのだろうか。その場合は、手の振動では無く指の振動になるから、腕時計型では無く指輪型の相殺デバイスが必要になるけれど。筋電位をモニターして、筋電位の変化から振動の強度とか動きを予測して、動き出す瞬間に相殺出来るようになれば、かなり精度も高く利用出来そうな気がする。逆に腰に付けられるくらいの振動相殺デバイスにすれば、足下が震えるような場合にもガクガクせずにまっすぐ立ったり歩いたり出来るんじゃ無いだろうか。パーキンソン病の人は勿論、それ以外の人にもかなり有効な技術になりそう。

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