2017年5月30日

進退伺

自民党所属の若狭勝議員が、家計学園問題の対応に不満を感じて「進退伺」を二回幹事長に出したという記事。本来「進退伺」ならば、出す方(=若狭氏)が何か失敗なり不手際をして、その責任を上司なり責任者に一任するというなら分かるけれど、今回は自分の意思で政党を離れる立場なんだから、それってどうなのと言う疑問が... 「離党」ではな「身体伺」のその理由として、本人は、小池百合子と知事の後の補選で自民党公認として出馬して当選したから、その時の支援者に申し訳ないからと言っているようだけれど、それもなぁ。

この「進退伺」に関しては、自民党側も、除名とすれば逆に若狭氏にとって「除名された」という大義名分が与えられて、それが彼が応援するだろう都民ファーストの候補者にプラスに働くから除名出来ない。かといって、このまま預かり状態にしていても、というジレンマがあるらしい。最も、小池都知事自体が確か未だに「進退伺」状態だったはずで、その二番煎じなのかもしれないけれど。ただ、都議選で自民党と対抗する立場の都民ファーストの会の代表なり幹事として仕事をするのに、二重党籍とまでは言わないけれどダブルスタンダードな立場で有る事確かな訳で、それって都民や市民の代表者としての議員として、あるいは首長として望ましいのだろうか疑問。

一時は「百合子パワー」で都政を席巻して、その勢いで都議会も過半数を掌握するのかと思われたけれど、最近の都議選調査では、自民党は取りあえず現有の45議席は何とか守れそうという調査結果が出ているらしい。それでも都民ファーストの会はそれなりの数の議席を獲得するだろうから、結局は民進党が草刈り場になっているらしい。最も、民進党を見限って早々と都民ファーストの会へ移籍した議員も多いから、結果的にそれ程勢力図は変わらないのかもしれない。ただ、なんとなくの想像ではあるけれど、小池都知事としては当初の目論見が外れつつある感じを受けているのでは無いだろうか。

それは、流石に当選当時はそれまでの疑惑払拭という事でかなり期待値も高かったけれど、結局築地移転問題は先延ばしにして結論を出さないことが結論みたいになっているし、五輪問題も大山鳴動鼠出ずだし、都議会改革にしても石原元都知事まで担ぎ出したけれど結局それで終わりみたいな状態だし、何か民進党の政策のように「言う事は言うけれど、言い出したところで終わり」みたいな芸風を感じる。組織のトップに立つためには、色々な能力、経験、さらには運や支援組織など、全てのことが揃わないとなかなかなれ無いものだと思うけれど、その中でも「運」の要素が大きいのも事実だと思うんですよね。その「運」を獲得するのも、待っていてたまたま転がり込むこともあるだろうし、努力して努力してやっと勝ち取れれば良い方で、それでも駄目なことも多い。彼女の場合は、自分なりに色々なところを渡り歩いて経験値を積み重ねて、それなりに処世術に炊けたところもあると思うけれど、良くも悪くも自分で切り開いてきた能力はあると思うんですよね。ただ、その切り開くことが仕事の内は良いけれど、切り開いてそれなりのポジションに到達した時の実行力に関しては、環境大臣の時も防衛大臣の時もそうだったけれど、見かけ倒しと言うか拍子抜けした印象があるんだけれど、それは今回の都知事になった時も同様。リーダーシップが必要な立場の人が、自分で自分のことを決められずに他人に任せる「進退伺」で解決しようとするようになったら、それってその立場を止めた方が良いんじゃ無いだろうか。

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