2017年4月10日

東芝、テレビ事業売却

東芝が不審のテレビ事業を売却するという記事。自宅にも、10年以上前に購入した大画面テレビである東芝の「レグザ」が有るんですが、同時期に購入したシャープの液晶テレビよりも寿命は長いし画質も綺麗な状態が続いています。個人的には、それなりに良い製品だと思うけれど、良い製品だから売れるとは限らないし、ビジネスとして成功するかどうかは別問題。

最近は、東芝以外にも日本の家電メーカーが次々と不採算部門を切り離し、売却、撤退という状態が続いています。経済がなかなか上向きにならないことも大きいけれど、結果的に昔は「贅沢品」でもあった家電製品が、今ではその必要性も重要性も低下してきたのが最大の原因でしょうね。自分が子供の頃は、当時の家電メーカー、松下(パナソニック)、東芝、三菱、日立、SONY、シャープ、幾つもメーカーが乱立していたけれど、今はそんな面影は大分無くなってきました。代わりに目立つのが、ニトリ、無印良品などの量販品メーカーや、バルミューダーのような独自色の強い企業メーカーが目立ちだしたこと。特にニトリとか無印良品は、退職した元家電メーカーの社員を再雇用して自社製品開発を進めたりして、これまでの家電メーカーとは違った形で「第二の家電メーカー」みたいな物になりつつあります。

彼らの特徴的なのは、以前のように自社設計自社製造自社販売という「完全なるMade in Japan」にこだわるのでは無く、作るのは安くて良い製品が出来れば国内でも中国でもどこでも良いけれど、その機能やデザインに品質はこだわると言う所。そう言う発想って、自分の業界も含めて製造業ではもうかなり前から進められている仕組みだけれど、日本向け製品って、日本人向けの色々な拘りがあったりして、なかなか世界標準製品とは違うところが多々あるので、外国での製造委託するときには苦労が多い物。だから、余り経験が無い企業だと何度か試してみて撤退することもあるんじゃないだろうか。しかも、一つのOEM/ODM先で全て作れるわけでは無く、コストアップも合ったり、彼らも競争していますから、さらに別の委託先が生まれてくると、また最初から同じ事を繰り返さないといけない。そう言うことって、日本のメーカーは苦手な気がします。

一つのシステムがずっと未来永劫続くなんて事は有り得ない。どんな物にも「ライフサイクル」は絶対あるわけで、それは何十年ごとに世代が変わる「人間」が相手である異常、その相手先が変わっていくのだから、受け手側の製造側だってそれに合わせて、あるいは一歩先を見て変わらないと続かない。その時に、製品自体を改善して対応出来る場合もあるし、会社やシステムを変更して自ら変化していかないと対応出来ない場合だってあります。企業が成長していくときに、合併とか買収などでビジネス領域を広げていくときが一番楽なんだろうけど、肥大化していくだけではいつか壊死することは確実なわけで、ダイエットじゃ無いけれど、必要な部分は残して不要なところ、あるいは戦略的に売却することが有利になるようなタイミングでそういう所を取捨選択していくことが一番重要。それが出来なくて、ノスタルジーで昔の栄光だけを考えていると、突然死してしまう。そう言うことを消費者側もちゃんと理解して、どこが作るのかでは無く、何が売られているのか何が必要なのかと言う事をちゃんと考えないと、企業も損をするし消費者も損をする。そう言う意味で、こう言う伝統的な馴染みのあるビジネスの終焉に関しては、もう少し違った見方をしても良いんじゃ無いかという気もしますね。勿論、その当事者にとって派切実な問題なんだろうけど。

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