2017年3月7日

彼女の強み

昨日の参院予算委員会で質問に登場した民進党の蓮舫代表。エネルギー政策に関しての質問が、のっけから世耕大臣にデータの矛盾を指摘されてのっけから尻つぼみ状態。たまたまテレビでこの様子を見る機会があったんですが、与党時代の「仕分け作業」を仕切ってた頃と比べて、凄く印象が違う。迫力が無いというか大人しいというか、一寸不思議な雰囲気。その理由を考えてみたら、以前も今回も「攻める側」である事は同じなんだけれど、以前は与党の責任者として圧倒的な地位的優位を持っていたけれど、今回は野党と言うだけで無く世間からの評価も低いし最近の連合とのゴタゴタもあり、地位的優位性が無い状態での「攻め」の立場。その背景の弱さが、そのままこの人の発言の勢いに表れている気がする。

もう一つ気になったのが、最近に始まったことでは無いけれど、表情がいつも険しいんですよね。眉間に皺を寄せた印象しか無い。本人は一生懸命のつもりかもしれないけれど、何か悲壮感を感じる表情でもあるよなぁ。事実、そう言う崖っぷちなんだろうけど、そうなると地位的優位性を背景に相手に攻め込むという彼女の得意技が生きないんじゃ無いだろうか。逆に言うと、そう言う苦しいときにこそ自分の得意技を出すべき、出せる力を持つべきだと思うし、そう言う人間ならその状況から脱することも出来ると思うのだけれど、それが出来ないところに彼女の限界が見える気がする。にこやかに笑いながら、ビシッと核心を突く、見たいな発言や行動が出来れば、まぁ見た目もあるしもっと受けると思うのだけれど、悲壮感を感じてしまうと、彼女のスレンダーなスタイルも相まって、痛々しさしか感じられなくなってしまう。

もう一つ思うのは、多分彼女は自分が中心にあるトップにいないと納得しないのだろうなぁと。タレントさんが、やはりステージの中央にいたいように、自分も政治の中央にいて目立ちたい輝きたいと言う欲求が、本人は意識しているのかどうか分からないけれど、なんとなく潜在的に持っている気がする。それはそれで上手く利用すれば良いキャラクターだと思うけれど、自分だけが目立ってしまっては組織の中では駄目ですよね。自分が目立つ以上に周りを立てる、盛り上げることが、組織の中のリーダーの役目だから。そう言う意味では、党内もまとめられない状態で自分が先へ先へと出ていくだけでは、ますます空中分解しそう。こういう時こそ、しっかりと地盤固めをして、場合によっては自分の意に反することでも飲み込んで、組織体として堅牢な体制を作らないと、どこからも相手にされないでしょうね。

別に民進党を応援する気も無いし、蓮舫氏のファンデも無いけれど、同じ事を言うにしても、一歩引いた感じで、あるいは一呼吸置いて考えてから発言すると、もう少し印象も変わると思うんですけどね。自分が強さを前面に出していることが多分良かれと思っているんだろうけど、それだけでは相手も疲れるわけで、もう少し「緩急を付ける」というか、押すことのタイミングをもっと見た方が良いんじゃ威だろうか。決め技得意技をいつも使っていると、相手はどんどん慣れていき効果も薄れるもの。ここぞというタイミングの時に出すから、意味もあるし威力もある。仕分けの時だって、ずっと攻め続けるような印象だから嫌われるのであって、攻めどころをちゃんと認識して、必要なところに一言ビシッと言えば、相手も困るし印象だって良くなる。そう言う価値観というか、そんなものが持てないから今の立場にいるんだろうけど。何か、エネルギーの無駄遣いをしている気がする。

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