2016年11月12日

ヒラリーの言葉

得票率では優るも、選挙人獲得では敗れて敗退したヒラリー民主党大統領候補。流石にショックが大きかったのか、通常開票当日に行われる「敗北宣言」を出さずに、翌朝支持者に対して支援の感謝と敗北を認めるスピーチをしましたが、その内容が凄い

多分、一晩かけてスピーチライターが練りに練った結果だとは思うけれど、もう彼女には次のチャンスは無いものの、彼女に続く若い世代に対しての熱い期待と希望を盛り込んだ内容だと思います。彼女自身に関しては今回の選挙戦で報道された事以上のことは知らないけれど、この最後のスピーチに関しては非常に素晴らしいと思います。そして思うのが、これが日本の政治家との違いなんだと、政治家以前に、リーダーとしての資質とは、こう言う場面でこう言う言葉を話すことが出来ると言う事も含むのだと感心しました。

まぁ、今回の接戦の結果の後と言う事で感じ方にもバイアスが掛かっていることも事実だとは思うけれど、やはりこう言う人達って、言うべき時、言わなくてはならない時にはビシッと決まるメッセージを出すというのは、もう文化とか社会背景とかじゃなくて、DNAレベルの素質じゃ無いかとさえ感じます。日本人は「以心伝心」とか「あ、うん」と言う事を昔から言うから、あまり言葉や文字にして伝えることは苦手なように感じるけれど、やはり生物として唯一「言葉」や「文字」を使う人間が一番真価を発揮できるのは、その唯一の道具を駆使するときじゃ無いかなとも感じますね。

彼女の場合、どうしても旦那さんのビル・クリントン氏のイメージが先ずあって、そのだらしないビルを陰で操る怖い女性というイメージが先行してしまうので、どうしてもマイナスのイメージしか無かったのだけれど、この最後のスピーチが全てをご破算にしてプラスに持っていった気がします。それが出来るというのが、やはりアメリカという国の強さの源泉なんだろうな。男女問わず、日本でこれだけのことを言って感銘を受ける人って、果たして存在するのだろうか...

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