2016年10月14日

都議会

都議会定例会が閉会。小池都知事となり、これまでとはひと味違う地方政治が期待されたけれど、正直何か引っかき回すだけ引っかき回して、結論は後回しにして終わったような感じ。唯一決定したのは、都知事の給料半減くらい、という印象しか無い。「都知事の給料半減」にしても、私は「やるべき事をやっているならそれなりの対価を貰うべき」という意見に賛成で、それをせずに一律的に減らす事で何か禊ぎをしたような事になるのは一寸違う気がする。

大きな話題の一つである豊洲新市場問題にしても、最終的に市場長の更迭を行ったけれど、何か違う気がする。問題を大きく分けると2つになると思うんですよね。一つは、豊洲新市場の、新しい市場としての安全性の問題。もう一つは、今問題のほとんどを占めている、計画から建設して完了するまでの手続きの問題。この中には情報共有の問題もあるし、利益供与の問題もある。ただ、今のところどう考えても築地市場にこのまま残る選択肢は無く、また豊洲新市場以外の候補地も無いわけで、豊洲にできる限り早く移動するというのが大命題だと思うんですよね。となると、先ずは今進められている安全性に関して明確になったなら、まずは出来るだけ早く移動するのが必要な事では。手続きの問題に関しては、今から建物を壊して作り直すなんて言うことは無いわけだから、それは後からでもじっくり検証して必要な処罰なりすれば言い訳で、それは安全性とは関係無い話ですからね。その安全性を疑う話にしても、地下水で騒いで、傾いた柱で騒いで、結局どれも勘違いや知識不足からの騒動ばかりで、実際に安全性を疑うような事は出てきていない。

小池氏としては、前の都知事達の闇を白日の下にさらしたいのかもしれないけれど、それはそれで正義としては正しいけれど、もう一つは東京都の責任者として日々の都民の生活を滞りなく進めるという事も大きな仕事。そう言う意味で、豊洲に関しても先に書いたように、問題点や不明な点の解明も重要だけれど、元々の予定から遅れる事はもう仕方ないとしても、一日も早く新市場へ移動して「食の安全」を確保する事も必要なはず。オリンピックにしても、コストアップの理由を明確にして事も重要だけれど、もう4年を切ったわけですから、準備を始めなきゃいけない時期でもあるわけで、そちらの仕事も重要。今回三施設が再検討の候補に入っているけれど、正直それらの施設で節約できる金額って、今では総額3兆円と言われている予算からみると1%程度ですよね。3兆円が半額になるとか言うならば、今コストダウンにエネルギーを賭ける理由はあると思うけれど、その程度と言っては失礼だけれど、その為に既に決定している事をひっくり返す事にどれだけの意味があるのか。それならば、ホスト自体返上すれば言い訳ですからね。勿論、節約できるところはどんどん節約していけば良いけれど、でもお金をかける事は経済刺激にもなるし、足りないところはブランドビジネスとかイベントとか色々やり方はあると思うし。

問題あぶり出す事は、ある意味簡単なわけで、あるいは精査する・調査するというのも、彼女自身があちこち調べ回るわけでは無いので、これも言うだけである程度進む仕事。ただ、そんな事ばかりやっていても何も解決しないし、回りも疲弊するだけなわけで、そろそろ何か「結論」を出していく仕事をしないといけないんじゃないかな。まだ暫くは、東京10区補選とか東京オリンピック・パラリンピックの話で繋がるかもしれないけれど、そろそろ「決める」という姿を都民は欲しているのではと思いますけどね。

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