2016年9月13日

聖地巡礼

映画「君の名は。」が大ヒットして、そのアニメの舞台である岐阜県飛騨市を訪れるファンが急増しているというニュースを、今朝放送していました。この映画だけで無く、最近の記憶では「ガルパン」のお陰で、茨城県大洗町巡礼で盛り上がっていたりしますよね。特定の町や場所が有名な番組で取り上げられて、その場所も一緒に有名になるのは昔からある話で、私が思うにはNHKの大河ドラマがその先鞭じゃ無いかと。昔は有名な過去の偉人の話が中心でしたが、それだけではネタが尽きるので、一寸「知る人ぞ知る」みたいな人物の話が増え出すと、結構意外な場所が中心になったりするわけで、今放送している「おんな城主 直虎」は浜松が舞台だから、地元では少しでも盛り上げようと頑張っているみたいだけれど、まだ放送が始まっていない事もあってか、余りその効果はまだ実感できないけれど。

便乗商法と言ってしまうと語弊があるかもしれないけれど、映画のロケ地として売り出している場所もあるし、やはり何らかの形でメディアに登場する事は少なくない注目は生まれますしね。ただ、映画とかテレビのドラマのように、その場所がそのまま映像として映る実写寄りも、今回の様に同じなんだけど一寸違うイメージになるアニメの場合は、アニメの印象と実写の印象、それにその間の違いという一度に三回美味しいみたいなギャップが、実写そのままよりもファンの心をくすぐるんでしょうね。

昔からあるビジネスモデルではあるけれど、最近になってブームになったり、作品毎に色々な話題になるのは、SNS特にInstagramのように写真・動画投稿できる仕組みの存在も大きいと思います。単にその場所に行っただけなら個人的満足で終わりだけれど、そこに行った記録を公開する事で、同じ思いだけれどいけない人、同じように言ったけれど自分とは違う視点・印象の人との対比が生まれて、それがちょっと言い方は悪いかもしれないけれど優越感とか達成感とかに結びつく事が、これまで以上に「聖地巡礼」が起きやすい要因では無いかと。さらにその先に「何か次の事」を生み出させれば、また違った大きな展開が可能だと思うんだけど、そのアイデアが浮かばない。ちょっと昔だと「メディアミックス」みたいな話になるんだろうけど、今はそのメディアの中心が個人のSNSになっているから違う展開が必要なんですよね。

で、よくよく考えてみたら、その究極の姿が「メッカ巡礼」みたいなものじゃ無いかとふと思うわけです。そうかぁ、アニメもある種の宗教的要素を持ち始めると、そう言うことが生まれるのかもしれませんね。うーん、なかなか奥の深い話になってきた(笑)。

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