2016年9月12日

豊洲移転 (4)

土曜日に明らかになった、豊洲新市場の埋め立て問題。確かに、事前の説明と違う事は問題だと思うけれど、建物の構造目的として建物内部にも土を入れる必要があるのか一寸個人的には疑問でした。で、やっぱりどうも行き違いがあったみたいで、殆ど無意味な盛り土を建物内部に入れる必要性も無いので、建物の下には土が無いのが正解ということらしい。ただし、都側が説明している図では盛り土の上に市場の建物が建っているように書かれている事や、実際にちゃんとした会議で決定している事なのに、それが内部でも共有されておらず、従って外部にも公開されていない事で、誤解が広がっている状態らしい。

大体、元々合った有害な地下水は化学的処理も含めて無害化されていたわけで、だから二年もかけてモニタリング検査もして確認しているわけですから、極端な話その水が出てきても問題無いはず。それでも万が一を考えて水の上昇限界(管理水位)を決定して、そこよりも水が上昇しないように破石層を入れて毛管現象で上昇しないようにしている。素人考えでも、もし水位がこの破石層を超えようとしたら、土が入っていたらそこを上昇する可能性があるわけで、空間である方がそこに水は貯まるだけで絶対空中には浮かばないわけだから、寄り強い防御と言えるのでは。

+4.5mの盛り土に関しても、元々合った土地の高さを2mけずって2m分入替、さらに津波対策や道路などとの高さ調整のためにさらに+2.5mかさ上げしているわけで、建物が地中の岩盤層に起訴が届いていて必要な高さが確保されているなら、盛り土の有無は関係無いんですよね。その盛り土部分を基礎部分として、その上に建物の基礎を築くなら盛り土は必要だろうけど、それならあと10年20年と過ぎないと強度なんて生まれないだろうし、多分それでも無理でしょう。

こちらの説明を見ると、ちゃんと技術的に検証されて確認された内容ではあったけれど、その情報共有がされない固めにみんなが相互に誤解して進んでいる雰囲気。大きな組織やプロジェクトではありがちですよね。普通は、一番の大元のPMがちゃんと全体を把握して説明しないと。で、メディアも「盛り土ありき」の前提で批判的なコメントを連発しているけれど、もう著つとちゃんと調査して発言して欲しいですよね。「自分達の考えを発表する」のがメディアではなく、目の前で当たり前と思われる事にも疑問を持って調べて批判するのかメディアのはずなんだから。

今回の件は、ちゃんと都知事に経緯と内容を説明して問題無い事を都の移転責任者は説明しなきゃね。その上で、情報公開の手続きなり組織の運用に問題があった事は事実なので、攻めるべきはそこでは。小池氏としても振り上げた拳の落としどころは、移転再延期ではなくそちらの「情報公開」の方だと思う。その方がご自身の主張にも沿うわけだし、まぁいきなり記者会見しちゃったのは軽率だと思うけれど、説明理由として情報公開にするのは決して無理な落としどころでは無いと思う。

「豊洲新市場の食の安全」と、今回の件も含めて何度も繰り返されるけれど、じゃぁ築地市場は問題なのだろうか。開放施設だから衛生面の不安がある、施設が老朽化している、アスベストの問題もあるから、もう何十年も前から移転や改築の話が出ているわけで、そっちの安全性を無視しているのは、別の意味で「消費者無視」だと思う。

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