2016年9月4日

豊洲移転 (2)

築地市場の豊洲移転問題。小池都知事は、予定されていた11月7日の移転開場の延期を発表。理由は、11月18日に行われる最終(8回目)の土壌検査の結果を待つと言う事で、結果は年明けにでる予定なので、少なくとも数ヶ月は移転は遅れる事に。まぁ、小池都知事本人の責任とは思わないけれど、あれだけ賛成・反対が大きくなっては、よほどの事が無い限りは予定通り進めるのは難しいでしょうね。そう言う意味で、最後の検査が18日にあるということは、「最終検査の結果を待って」という良い理由ではないかと。勿論、ここまで7回の調査で問題無い数値が出ているわけで、最後に何か問題が発生する確率は極めて低いので、そのリスクを取ると言う事も選択肢としてはあると思うけれど、都知事選直後の最初の大きな判断ですから、そう言う意味では一度水入りにして沈静化するというのが最善では無いかもしれないけれど、賢明な判断でしょうね。

今回反対・賛成の騒動が大きくなった事で、実は双方の言い分も色々な場所で取り上げられて、それに対しての再犯論も出されて、個人的にはそれぞれどう言う問題があって、どういうことを言っているのか参考になりました。ここもその一つであるまとめサイトではあるけれど、自分が当初感じていた「築地を何とかしないといけない理由ははっきりしているけれど、豊洲は駄目という理由は無いな」ということ。オリンピック道路云々の話は、少なくとも後からオリンピックが決まったからそう言う案が出てきている事と、豊洲新市場周辺への都内からのアクセス道路としても最終的に必要な訳だから、オリンピック云々は後付けなのは確か。それに現在でも直線では無いけれど豊洲にアクセスする道路は整備されているわけで、それで間に合わなければそもそも豊洲新市場を開く理由が無いわけですからね。

今回色々な話しを見聞きしてビックリしたのが、築地市場というのが実は開放型の作業場で、雨漏り等の老朽化に加えて、鼠や鳥などの小動物の侵入や商品に対しての被害とか、食品衛生的にも不適格な場所というのが最大の問題じゃ無いだろうか。だから、過去移転問題や立替問題が何度も生まれては消えていったわけで、それが1年2年前の話ならまだしも、もう何十年も前から始まっている問題なわけですからね。それに今回初めて知りましたが、豊洲の東京ガス工場跡地の土壌汚染は問題になるけれど、築地も以前は米軍の施設で土壌汚染の可能性があることや、アスベストの問題もあるというのはビックリ。あれだアスベスト問題で騒いでいる人達は、何か言わないのだろうか。

個人的には、今回の延期で豊洲への移転は確定したんじゃ無いかという気がします。移転時期こそ決まっていないけれど、今回の11月3日から7日の移転予定日と同様に祝日が入って日数が確保できる時期というと、3月の春分の日か5月のG.W.の時位。ただ、G.W.というのは時期的にも人の移動が多かったりするし、タイミング的には1月に結果が出て、2月とか3月位が一番良いのでは。思うに、確かに週末に祝日を挟んで長い期間が設定出来るのは望ましいけれど、予め休場を宣言して期間を設定してもいいのでは。1月の結果が出る前に予定日を設定するのはやはり拙いだろうから、その後となると、準備期間も入れてやはり3月頃になるだろうけれど。

小池都知事としても、この延期は自分の公約もあるけれど、都議会への牽制にもなるという目論見があるんでしょうね。多分叩けばいろんな埃は出るだろうし、それに対して説明責任は都議会側に生まれるわけで、ある意味「攻める材料」として利用出来るということで、まぁ延期しないよりした方がメリットは大きいと言う事も今回の決定理由なんでしょうね。いずれにしても、消費者に対しての利益が最大第一のはず。それを無視した無駄な権力争いや利益誘導は止めて欲しいですよね。

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