2016年8月19日

やり過ぎないシステム化

たまたま見つけた、糸井重里氏の「ほぼ日」のCFOの篠田氏のインタビュー記事。日本には、その人の慣性や職人技で成功している仕事や企業って沢山あると思うけれど、結局それを日気づくことが出来ずに一代限りで終わる事も多いわけで、どうやったらその創始者の意思とか意図を引き継いでいけるか難しい。でも、日本には世界最後の企業から創業何十年度頃か、何百年という会社や企業はざらにあります。つまり、昔からそれなりのやり方は持っていたけれど、その手法自体が匠の技術みたいな感じで一子相伝みたいな分かりづらさの中で継承されてきたから、現在になるとなかなか通用しないんでしょうね。そんな中で、今のビジネス手法を元々の骨格は壊さずに上手く必要なところを補強して近代化していく事って、凄く大切だと思う。

最近よく聞くネットワークを生かして、地方の中小企業をリンクして大きな仕事を分担したり、その技術を生かして新しい製品とか業種に打って出る老舗企業とかありますけれど、それだって昔の骨格は維持したまま新しい筋肉を付けて体力を必要なところに持っていく考えだと思う。20年位前かな、人工知能がブームになったときに、職人とかベテランの技術をコンピューターにインプットして、同じような事をやらそうとしたけれど結局失敗しました。微妙な作業まで再現する機械的技術が無かったことや、制御技術が今ほど精確でなかったこともあるけれど、でも人でだから出来る微妙なニュアンスというか微妙な力のいれ具合というのはなかなか出来ない。なかなか、個人の職人技を別の何かで代用するというのは難しいけれど、ある程度の組織とかシステムというところならば、今の技術をうまく活用して代用していくことも可能じゃないだろうか。

私もProject Managementっぽい仕事をしているけれど、全部を管理するというか、全体を俯瞰して要所要所を見ながら全体のアウトプットを管理するというような、ある意味大雑把な手法が一番効果的効率的じゃないかと最近感じています。細かな数字も、時には確認は必要だけれど、それよりも全体の雰囲気から違いとか変調を感じるというか。ある意味、医者の診断だってそうですよね。最初から、ここに問題があると知って診察するわけじゃなく、全体の様子からだんだん対象を絞ったり、当たりを付けたりするわけで、一番重要なのは全体の雰囲気を感じること。でも、それって一番経験値が必要なんですが、少し前にIBMのWatsonが女性患者の病気を10分位で解明した事がありますが、ああいうことを上手く利用していくことが必要なんだろうな、と。全てを置き換えるのでは無く、必要なところ、可能なところを上手く置換していくことが、上手なシステム化なんだろうなと改めて感じますね。

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