2016年7月26日

Pokemon GOとWALKMAN

ここの所と知事選よりもニュースバリューを拡大しているPokemon GO。良くも悪くも色々と話題になっているARゲームですが、これらの報道を見聞きして感じるのが、初代WALKMANが登場して爆発的ヒットになり、それに伴っていろいろな社会的な問題が出て賛否両論で沸騰していた様子。当時のWALKMANは、それまでに無かったスタイルだったわけです、まずは小型のヘッドホンと本体なので何処でも音楽を聞くことが出来る。だから、歩きながらでも運転しながらでも電車やバスに乗っていてもずつと音楽に集中できる。だから、他の人の迷惑になったり、今回の様なトラブルも多く発生。さらに、オープンエアータイプのヘッドホンだったから、結構音漏れがするんですよね。所謂「シャカシャカ音」が回りに漏れていて、それも社会問題になったりしました。品不足になったWALKMANの取り合いみたいな物もあったし。あれが良かったか悪かったかは簡単には判断出来ないけれど、一つだけ言えるのは、それまでに無かった一つの仕組みが突然社会の中に生まれてブームになったために、それまでの仕組みとの間に歪みが生まれたのは確か。WALKMANも、その後何年も掛けて段々と落としどころやマナー・ルールが作られて言ったりして、さらにデバイスの進化もあって、今では四ほどのことが無い限り音漏れなんて聞こえなくなってきたし、私も利用していますが消音機能をサポートしたイヤホンもあって、かなり改善されたのでは。さらに完全では無いけれど、利用するマナーも大分改善されてきていて、今でも気づかずにぶつかることはあるけれど、昔ほどではなくなったような。それは、ぶつかられる側にも免疫が出来て、自然と避けることが出来るようになったこともあるとは思いますけれど。

いずれにしても、最初はそれまで無かった物が登場すれば、当然歪みや摩擦は生まれるわけで、それに耐えきれずに消えていく物も多くあるけれど、本当に必要な物、ニーズがある物、価値を認められた物は、そう言う問題を解決して残る物。今回のPokemon GOも、今はブームになっているけれど、もしかしたら夏休みの終わりと共に下火になってしまうかもしれない。そう言う経過を先ずは見ないと。現状だけを見て良い悪いを言うのはちょっと時期尚早でしょうね。

私自身ゲームには興味は無いのでPokemon GOに手を出すことは無いと思うけれど、ビジネススキーム、あるいはデジタルツールとしての興味は大いに有ります。特にWALKMANは、それまで室内で聞くものであった音楽を外に持ち出すことで一つの文化・カルチャーを生み出しました。今回のPokemon GOも、それと同じように「外に出る」という新しい属性を生み出したわけで、そう言う意味で個人的には似たようなものを感じるわけです。勿論、これまでだって外でするゲーム、例えば我々の世代では林間学校などでよくやった「オリエンテーション」なんて、ある意味このPokemon GOと似たようなデザインだけれど、それをもっと洗練させて面白くした物と思えば、あながち不思議ではない。唯一の違いは、WALKMANはWALKMAN本体が変わらなくても、音楽ソフトがどんどん生み出されてきたから自動的にその世界観は広がっていったけれど、Pokemon GOの場合は今あるポケモンを全て獲得した後にどうするのか、そこが肝でしょうね。例えば、Ingressのようなグループ戦みたいなものをするのか、アニメのようにゴールを目指して旅をするようなシナリオが生まれるか、あるいは全く違った仕組みをいれるか。いずれにしても、今のように単にポケモンのキャラクターを集めるだけでは本当に夏休みと共に終わってしまう可能性は大きいわけで、そこがWALKMANとの大きな違いかなと感じるわけです。その次へのステップアップが個人的にはどう言うビジネスモデルになるのか、興味を持っているところでもありますね。

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