2016年7月14日

生前退位

昨日の一番のニュースと言えば、都知事選よりもこちらの天皇陛下の生前退位の話題でしょうね。最初のソースが何処かよく分からないのだけれど、どうもNHKがニュースで流したらしい。ただ、そういう発表があったというわけではなく、ニュースの内容を聞くと数年前からそういうご意向を示されていたと言うような間接的な表現だし、宮内庁は即座に否定したらしい。

個人的には、生前退位あるいは代理、言い方や仕組みはどうあれ、もう82歳になられるのだから、もう少しゆったりと余裕のある生活に戻られるのが一番ではないかと。その上で、自分の都合で自分のリズムで、被災地や観光地のご訪問とかご趣味の研究等を中心として生活に入られるべきでは。それは、天皇陛下だからとか皇室だからというよりも、人生の最後の時期を余裕のある充実したものにしていただきたいという意味で。勿論、同年代でまだまだ現役で仕事や芸術や研究活動で活躍されている人も多くいるだろうけれど、だからといって同じ事を、言い方は悪いけれど死ぬまで強いるというのはどうだろうか。「定年」というのも一寸馴染まない概念だと思うので、そこは本人の意思を尊重して「隠居」されるのも有りではないかと。そこは、天皇陛下としての義務を強いるのか、人間としての尊厳を尊重するのかという話になるのでは無いかと思うわけです。

勿論、今では以前よりも調整をして負担を軽減しているとは思うけれど、加齢による体力気力の減退はどうしようも無いわけで、それならばご本人の意向を尊重して、ご本人の希望をもっと優先できる体制作りは必要じゃ無いだろうか。今回ちょっと驚いたのは、今の皇室典範では今回の様な生前退位の規定が無いと言うことで、先ずはその典範の更新が必要ということ。過去には、天皇が国勢の責任者であったことも有り生前退位二より次の世代に引き継ぐこともあったそうですが、それも200年前までが最後。明治維新の数世代前が最後らしいけれど、決して前例が無いわけでは無い話なので、ここはこれを機会に検討をする必要があるのでは。まぁ、今回どう言う理由でどう言う経緯でこの話が公になったのかは分からないけれど、数年前から既に同様の話はご本人もされていたことを考えると、ある意味世間の反応を見るための観測気球と言う気もします。ただ、世間がどう感じるか、よりは、やはりご本人の希望意向を尊重する方が先だとは思うけれど。

仮に生前退位が可能となるとしても、直ぐにというわけにも行かず、色々な法制改正等も必要で数年単位の話と言う事。そういう意味では、今この時期では無く、5年とか10年位前に俎上に上がるべき話では無いかと思いますね。あるいは、それ位から話としては水面下で進められていて、今回ある程度の結論を出すためにこのようなニュースが公開されたのではないだろうか。いずれにしても、色々障害はあるかもしれませんが、やはりご本人のご希望を一番優先してこの話が進むことを祈っています。まぁ、これ幸いと根も葉もないことをこの件に絡めて騒いでいる右や左の人達も多いみたいだけれど、そういう不遜なことは慎むべきと言うよりも恥と思えと言いたい。天皇制に対して、どちらかというと否定的な考えを持つ自分ですら、そう感じるわけですからね。

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