2016年6月16日

大山鳴動して鼠一匹

政治資金規正法違反から、擦った揉んだの末辞任となった舛添東京都知事。舛添さんとしても、最初に高額な出張旅費問題が出た時に、ここまでの大騒動になるとは思って居なかったと思うけれど、結局その原因は永江さんも書いているように最初の対応の不味さで顰蹙を買い、それが突かなくても良い昔の重箱の隅をつつかせることに繋がり、更に輪を掛けて拙い対応が続いて最後は辞任になったこと。

元々は、歴代知事の中でも出張回数が多いと言う事と、その出張にファーストクラスを利用し、宿泊先もスイートと出張規程から逸脱していたもの。私、ファーストクラス利用は理解出来るかなと思います。まぁ、ビジネス出も十分だと思うけれど、GDP換算では世界の国の中でも一桁台の経済規模を持つ東京都の代表だから、それ位のポジションはあると思う。但し、それは、あくまで移動時の負担を軽減するという意味で。勿論、どのクラスを買うかにもよるけれど、ファーストとビジネスでは倍以上違うわけで、そこは限られて出張旅費の年間経費でどう処理しているのかも考えないといけないけれど。まぁ、手配する航空会社、旅行会社にしても、それなりのディスカウント料金を出すだろうから、報道などで言われる正規料金そのままだとは思わないですね。拙かったのはホテルのスイート利用。相手に失礼とか、余りに理由にならない理由を言っちゃったから、ここから破綻していった気がする。これが、家族同伴の出張だとか言うのであれば、まだ理解出来ないことも無いけれど。結局、この最初の対応さえもっと低姿勢で謙虚に反省を言って、今後は規定通りに利用すると頭を下げれば済んだ物を、自ら火に油を注いでしまったのが問題でしたね。

今回、まぁ不正を暴いたと言う事にはなるんだろうけど、出も舛添さん一人を叩いて終わりじゃ不味いんじゃ無いだろうか。その大名旅行の出張には、東京都の職員も多数同行したわけで、その人達は厳密に出張規程を遵守していたわけじゃないでしょ? 更に、今回は舛添さんの公用車利用とか、支出問題が後から指摘されてきたけれど、それって彼一人だけの問題なの? 都議会議員って、皆さん問題無いんだろうか。今回の騒動を機会に、度議会議員全員の身体検査をしたら、実はもっと拙い議員さんも一杯判明したりして。本当は、お金に関してもちゃんと調べるべきではないだろうか。結局、騒動の原因を作ったのは舛添都知事自身だろうけど、その騒動の本質って決して彼一人だけの問題では無いはずだから。

もう一つ思うのは、選挙が近かったというタイミングの悪さもありますよね。元自民党で推薦も受けた知事なので、どうしても与党に批判が集まるから与党としても穏便に済ませたいけれど、なかなかそうも行かない状況。で、早速民進党の岡田代表なんかは与党の責任を言っているけれど、でも地方自治体の首長って別に大臣のように政府が任命するわけでもないわけで、都民の選挙によって選ばれるわけです。しかも、その推薦した政党にその後も責任があるというのであれば、それって地方自治を否定するものではないだろうか。それを言うのであれば、推薦した政党だけでなく、業界団体とか支援母体、さらには投票した有権者全員の責任と言わないと変じゃないだろうか。

次の選挙は7月中に行われそうですが、与党はこれという候補がおらず、野党は民進党の蓮舫氏あたりが本命らしいけれど、蓮舫氏が仮に都知事になったら、結局は言うだけで何も進まなくなるんじゃないだろうか。人のアラを指摘することは得意そうだけれど、実際に実務を進める力があるとは思えないんだけど。余り組織経営に向いた性格とは言えないと思うんですけどね。ワンマン社長のタイプだから、波に乗って行け行けどんどんで行く時は良いけれど、それが歪みや無理を生み出して最後に破綻しそうな気がする。桜井パパは出馬しないと明言しているけれど、東京オリンピック・パラリンピックとか、その他色々な問題解決を粛々と進められる、有名人でなくても良いから、しっかりとした敬遠間隔と手腕のある人が良いなぁ。なんか、変な候補が乱立して、ますます混迷状態にならなきゃ良いけれど。

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