2016年2月5日

データセンターの設置場所

Microsoftが、海底にデータセンターのコンテナを設置して廃熱処理をしようと実験しているという記事。勿論、場所や推進にも寄るだろうけど、摂氏で一桁台前後の水温の場所って比較的簡単に到達できるだろうから、後はサーバーやストレージを入れるコンテナの耐久性と、海中と地上の支援設備を結ぶ電源とデータ転送用ネットワークの設置コストやオーバーヘッドがどれだけ掛かるかですよね。ただ、多分海流で一定温度に保たれる水中は、かなり効果的な冷却装置であることは確かそう。一方で、海水中に埋没させるために、防水処理や防塩処理が大変そう。

ふと思ったのは、鉱山とか石材を切り出した後を利用するアイデア。今でも、ワインの熟成とかに使われているけれど、あの場所にデータセンター用のサーバー類を設置するとか、あるいは今でも豪雪地帯では冬場の雪を使って、暖かくなってきてから冷却に使うことをやっているけれど、あれをもっと大規模に雪を集めてやってみるとか。採掘場跡を利用する場合、その場所に固定されてしまうから、利用する地域に近ければ良いけれど、多分山の中になるから距離的には不利。海を利用する場合は、必要な場所へ船で自由に移動出来るメリットはありますよね。あと、鉱山など跡地利用の場合は、スペース的に狭いだろうし。

あるいは、わざわざデータセンター用コンテナを海中に沈めなくても、例えばタンカーみたいな大型船にデータコンテナーを幾つも搭載して、そのタンカーが沖合に出ると、海底から冷たい海水を組み上げて冷却して、温まった海水は海中に戻してやるような「水冷システム」のほうが簡単で効率が良いのでは無いだろうか。甲板には太陽発電パネルや、潮力発電機に風力発電機など搭載して、昼間はそれで発電して蓄電しておき、夜にはその電気を放出する。足りない分は、船上でディーゼル発電機とか回して給電することで、少なくともデータセンターに陸地から送電する必要無くなるだろうし。2020年東京オリンピック・パラリンピックの時には、東京湾にこの「データセンタータンカー」を一隻浮かべておけば、大会中のデータ蓄積と配信は、全て賄えるとか。データネットワークをワイヤレス(無線)で構成できれば、それこそ完全独立系のデータセンターが出来るわけで、バックアップセンターとして日本の周辺に複数隻浮かべておけば、少なくとも地上の災害が発生してもデータセンターは守られるのでは。弱点は、天候不良の時にデータ通信が止まる、遅くなることですけど、それならそれで船なんだから移動しても良いわけだし。

まあ、そんなことは既に誰でも思いついていそうだけれど、それでも実現されていないのはやはり何か技術的、コスト的障害が大きいからなんでしょうけど、島国日本としては、このMicrosoft方式でもタンカー方式でも、有りのアイデアじゃないだろうか。

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