2016年1月20日

2000万人×2000万人

2015年の訪日客数が、前年比1.5倍の1973万7000人になったというJNTOの発表。2014年が1341万3000人ですから、ものすごい伸び率ですね。約630万人の観光客が増えた計算になりますが、ITmediaの記事中に掲載されているグラフを見るとよく分かりますが、特に中国からの観光客が倍増(+260万人)、韓国からは1.5倍(+120万人)、台湾からも1.3倍(+85万人)、香港からも1.5倍(+60万人)と、これだけで524万人と、増分の83%を占める凄さ。訪日客の激増に合わせて、訪日客の日本国内での消費(買い物)も、前年比70%増しの3兆5000億円と、これまた凄い伸び率。円安やビザ発給の緩和等が功を奏しているらしいけれど、一番の理由は東南アジアの各国で経済が向上して、購買力が増してきたことは言うまでも無いこと。だから、今年は中国経済の原則でこの「爆買い」も低下すると言われているけれど、どうだろうか。中国人の性格を考えると、経済が低迷すればするほど、投資効果や商品価値の高い商品を狙って日本に買い物に来るような気がする。例えば、最近も話題なっている日本の住宅物件とか、貴金属・装飾品等は、偽物を掴まされる心配もほとんど無いだろうし。

今年はまずは2000万人突破が最大の目標ですが、よほどのことが無い限りは大丈夫なのでは。それよりも、2020年の東京オリンピック・パラリンピック時に3000万人の大台突破できるかどうかですよね。その為には、日本への出入り口になる空港整備が先ず必要だし、最近もAirbnb等で話題になっている宿泊設備の拡充も必要。民泊に関しては、確かに便利でメリットも多いけれど、不法滞在や隣人との対立不協和音等の問題解決をどうするかですよね。それよりも、国が何か対策をするのであれば、地方へ周遊するような努力をすることで分散するようにした方が、双方にとってメリットが有るんじゃ無いだろうか。例えば今は全国一律の周遊チケットを、関東で4日、地方で4日とかにするとか。勿論、地方からの情報発信をすることで、最初からその地方を目指してくれる訪日客を掘り起こす方が優先だけれど。でも、だんだんと日本にも慣れてきた外国人観光客も増えてきているので、そういう人を掘り起こしてそこから情報発信して貰うことで、さらに有望な観光客誘致に繋がるはず。

それと、今年は訪日客1973万人余りに対して、出国日本人数が1621万2100人と45年振りに逆転したとも書かれていますが、呼び込む人を増やすためには出て行く人も増やさないとダメでしょうね。外の世界を知っている日本人が増える、外の世界で日本のことを伝えられる日本人が増えないと、新規の開拓は出来ない。そういう意味で、訪日客2000万人のためには、出国日本人数2000万人という目標設定も必要だと思う。そういう観点でも、今年の観光行政を進めて欲しいですね。私は、日本から出て行くことにはちょっと強力出来ると思うから(笑)。

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