2015年11月10日

ミャンマーの総選挙

ミャンマーで行われた総選挙。日本でも名高い、アウン・サン・スー・チー氏の野党NLDが過半数を獲得して政権を獲得する勢いですが、まだまだこれからも難しい問題が残っているわけで、どの様に半世紀近いミャンマーの軍政が終息しつつ、民政に移行できるか予断を許しません。一番大きいのは、与党になるかもしれないNLDの経験不足で、良くも悪くも軍政がずっと政治の世界も運用していたので、先ずは何処かで協業していかないと、実際の政治や下手をすると経済や外交も回らないかも。その妥協点をどこで設定出来るか、それがさいしょのハードルになりそう。

日本でも民主党が与党になったときに、余りに自民党を排除しすぎて、逆に有頂天になったのか自分達のやりたい放題をして日本がぐたぐたになったけれど、それでもまだ官僚がしっかりしていたので、良くも悪くも何とか最低限のところは維持できましたが、まだそう言う基盤の弱い国だけにどうなることか。

出、この選挙の様子を伝える記事を色々読んでいて思ったのが、中国の人達はこのミャンマーの選挙の事をどう感じるのだろうか、と言う事。一党独裁に近い軍政が敷かれていたミャンマーで、全国民対象の総選挙が行われ、かつ議員議席の1/4は軍人枠に押さえられていても、過半数を獲得するだけの勢いが生まれている国。仮に、これで政権委譲が実現したとしたら、中国から見たら「後進国」であろうミャンマーが逆に進んでいる事に愕然とするんじゃ無いだろうか。

近隣国タイも、昔からの民主主義の国ではあるけれど、未だに不安定な部分があり、時々に軍が実権を握って冷却期間をおいて何とか政治と経済を維持しているけれど、タイの場合はまだ「国王」という国民の信頼を受ける絶対的存在があるからまだましだけれど、ミャンマーにはそう言う存在は生まれるのだろうか。アウン・サン・スー・チー氏は国民の人気を受けているけれど、逆にそれだけに何かあったときの反動も大きそうだけれど。実際に選挙結果が確定し、次の政府の形が見えてくるまでは、まだまだどうなるか分からない不安との戦いでしょうね。先ずは、国民が少しでも幸せを感じる体制を作る事をどちらの陣営にとっても最重要課題として認識して実現して欲しいですよね。

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