2015年4月7日

咄嗟の判断

徳島空港で発生した、工事車両とJAL機との衝突未遂事故。車両とJAL機とは、最も接近したときで1,000m位の距離だったと言う事で、車両を見つけて咄嗟に着陸復行を実行したJAL機のパイロットの判断にまずは拍手。多分、こういうシチュエーションもシミュレーター訓練などではしているんだろうけど、それが万が一の時にちゃんと実高出来るかはまた別のスキルだと思いますからね。躊躇せずに着陸復行を選択した判断が、大事故を回避したわけで、この事例も是非今後の訓練に取り入れて欲しいですよね。

当日は管制業務を担当していた海上自衛隊の管制官が、通常4人のところ1人しか居なかったと最初報道されましたが、その後平日は4人だけど週末は1人という報道も有り、実際はどうなのかはちょっと不明。ただ、何かあったときに1人で対応するのは限界があると感じます。週末という事で、自衛隊員も休みが必要なのは分かるけれど、最低でも2人位は常時管制室に置かないと不味いんじゃ無いでしょうかねぇ。先日のジャーマンウィング機の事故では無いけれど、何かあったときに1人では最悪管制室が空室になる可能性もあるわけですから。

当日の映像もメディアで流れていますが、この工事車両の作業員はJAL機が降りてきていることを認識していたんだろうか。映像を見ていると進入方向に車が逃げているように見えるんですが、そのまま誘導路にはけるとか、なんなら芝生のところに逃げるとか、こちらも回避策があったように見えるんですが。原因は管制ミスではあるけれど、工事車両側にも万が一の時の手順というか回避策を準備しておく必要もあるでしょうね。

今回は幸運にも犠牲者が無かったわけですが、人間がやること、物理的なものが動く現象、現実世界で発生することには、必ず予想外のことが生まれて予想外の事象に繋がります。それを回避できるかどうかは、その時園場所に居る人間の咄嗟の判断でしか無いわけで、園判断が成功する可能性を少しでも高めるために、こういう過去の事例を真摯に受け止めて蓄積して将来に生かすしか無いですよね。

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