2014年12月25日

財閥問題

韓国では、大韓航空のナッツリターン問題が、財閥問題としてどんどん広がっていくけれど、それだけ根深い問題という事なんでしょうね。で、個人的に感じるのは、今回の大韓航空を配下に持っている韓進グループって、韓国の10大財閥の中では7番目とか8番目位なんですよね。トップのSamsungとかLGと比べると10倍近く資産は違う。素朴な疑問として、7番目くらいの財閥でこうなんだから、それよりも上位のグループは一体どうなるんだろうかと。

Samsungは特に、韓国で憧れの的の企業で、同じ財閥系でもLGとは格が違うというか、LGとかHyundaiでも十分立派な会社だと思うのに、Samsungに入れなかったという劣等感を持っているんですよね(私の個人的知り合い談)。まぁ、日本でも業種によってその会社規模とか知名度で優劣みたいなものがあって、例えば自分の就職時期には商社系が人気があって、三菱商事とか住友商事とかが人気があって、それ以外の商社だとなんか2番手3番手みたいな雰囲気がありましたが、よくよく考えてみれば大きな組織に入っても自分の好きな仕事が出来るとは限らないわけで、商社でも自分の興味の有る分野に特化した会社に入る方が遥かに自分のためになると思うけれど。

日本では戦後に財閥解体があって、戦前の財閥支配的なものは無くなったことになっていますが、それでも旧財閥系列で企業グループみたいなものが私の就職時期にも残っていて、緩やかな連携みたいなものはありました。でも、その後の経済危機で、例えば銀行の淘汰がその一番良い例ですよね。今の三井住友銀行なんて、ほんの20年30年前には信じられない話。財閥が解体されれば全て解決されるとは言わないけれど、そうで無くても同族的な関係が重要視されるお国柄で、さらに権力や資金を握ったグループが存在していれば、その先に見えるものは言わずもがな、かな。

今朝のニュース番組で、コリアレポートの辺真一氏が「(今後裁判が終わっても)財閥は残るでしょうね」と何も変わらないようなニュアンスの事を言われていたけれど、そのなにか疲れたような突き放すような言い方が凄く印象的でした。結局、韓国もGDPの75%を握る財閥をなにかしようという気にはなれないんだろうなぁ。余りに大きくなりすぎて、何も出来ないという状態に既に固定されてしまった悲劇なんでしょうね。日本としては、生暖かく見守って上げるのが隣国として一番正しい姿勢かも。

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