2014年2月7日

VAIOの未来 (2)

SONYのPC事業の分離とテレビ事業の分離が正式に発表されました。PC事業については国内のビジネスにしか言及されていないけれど、かなり厳しいことは事実でしょうね。笠原さんの記事を見ると、トップのLenovoとでは10倍近いシェアの差があるわけで、単純に同じものを作っていたとしても、コストの点でかなり不利なのは確か。また、確かにVAIOファンは個人ユーザーがメインで、その点PC単体で収益が出るようなビジネスモデルを作らないといけないのだけれど、それも今のSONYでは厳しいでしょうね。Appleが似たような状況にあるわけだけど、PCについては独自のOS/環境で囲い込みが出来ているし、それによる特色づけも可能なのに対して、SONYの場合はハードだけしか差別化が無い状態ですから。

WALKMANとかXperiaとか、ApppleのiPodとかiPhoneに類似する商品群を持ってはいるけれど、iTunesというAppleビジネスのコアに相当するものは持っていないので(これはSONYだけの問題じゃ無いけれど)、コンシューマー市場でのビジネスモデルが難しいのは、どのメーカーも同様。今後法人需要を開拓するというけれど、そうなると先ず一番に訴求されるのは価格。となると、全体のスケールが縮小するSONYにとっては、ますます不利な状況にならざるをえないわけで、そのジレンマをどう解決するのだろうか。

記事の中では、LenovoのIBM PC買収と、NECPCの話が成功例として出ていますが、実はどちらも買収されて生かされている事例なんですよね。所が今回の話は、ファンドがVAIO事業を買い取ると言うところまでで、そのさきが見えない。日本ではトップメーカーのNECすら、コスト削減のために大手のLenovoと手を組むくらいですから、それこそSONYにしてもLenovoとかHPとかと組みスケールメリットを得ないと、今後のビジネス展開はますます厳しくなりそう。

一字はSONYのVAIOと言えば、SONY得意のAV機能とか、FeliCa/NFC技術とか特徴のあるものが多かったけれど、結局マジョリティにはなれませんでした。Appleがそう言う点で成功しているわけだから、やり方の問題でもあるとは思うけど、もう少し小回りがきいても良かったかなと言う漢字はしますね。また、VAIOの場合、少数精鋭という雰囲気を自分は感じているんですが、最近はいろいろとモデルが増えすぎて、VAIO感が薄れていたような気もします。「これ!」という訴求ポイントが足りなかったとも。色々課題は有るだろうけど、日本のメーカーがまた消えていくのは寂しい限りですから、なんとか「新VAIO」と呼ばれるモデルをもって復活して欲しいですよね。

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