2013年3月3日

歴史は消えない

韓国の朴大統領の式典での発言

「朴氏は日韓関係を「加害者と被害者という歴史的立場」と表現。「(この立場は)千年の歴史が流れても変わることはない」と語った。」

過去は変えられないのだから、それを認識した上でどの様に次の時代を作るかが、近代社会における「知恵」の出しどころだと思うけれど、こういう言い方をされてしまうと、結局韓国っていう国は、何があっても今の「日本が悪い」という考えを変えることが無いんだなと再認識してしまいますね。

そもそも「歴史を正しく直視して責任を負う姿勢を持たなければならない」と言うけれど、これは韓国に対しても言えることで、これまでの歴代政権で日本と合意したこと、締結したことはちゃんと遵守して欲しいもの。大体、過去日本が表明した「お詫び」にしても、別に日本単独で決めたわけじゃ無くて、韓国当局とネゴした上での内容で有り表明であったはず。それが「外交」だと思うから。だから、それなりに不満はどちらにもあるかもしれないけれど、合意したことを暫くしたら、いゃ反省が足りないとか責任認識が無いとか、何度も後出しジャンケンされてもねぇ。

大体、日韓基本条約で、双方に不満な点は多々あったにしても、両国は過去を清算して平和共存する事に合意した正式な手続き完了のはず。で、その条約を決めたのが、今の朴大統領の父親・朴正煕元大統領なわけですから、彼女は自らの父親の仕事を否定していることにもなるわけですよね。国内向けのポーズと言う点を割り引いても、結局は韓国は韓国なんだなという印象しか沸いてきません。ほんと、地政学的な問題ではあるけれど、もう少し何とかならないのかと、いつも感じる瞬間です。

で、頭が痛いのは、彼女はこれから5年間は韓国のリーダーとして先頭に立つわけで、対日本の姿勢は、これから厳しくなることはあっても弱まることは無いだろうと言うこと。対する日本は、第二期安倍政権は、このままの調子でいけば1年以上は持つだろうけれど、まぁ2年から3年くらい、どう考えても5年は無理そう。となると、ある程度態度をエスカレーションしてきている朴大統領に対して、新規に政権を担った自民党(?)、維新(?)、新党(?)の首相は、どうしてもマイナスの立場からのスタートにならざるを得ないでしょうしね。そう言う意味では、向こうは5年計画で進めれば良いのに対して、長くても2年くらいの余裕しかない日本の政治の不利な点が再認識される事象だと思います。ただ、何れの政治体制であっても、結局は是々非々で対応するしか無いわけで、日本主張は主張で継続していく確固たる態度がこれからますます必要になると言う事なんでしょう。

でも、だからといって4年とか5年の大統領制ってどうだろうか。たまたま有能なリーダーに恵まれて、経済にしても社会生活にしても恵まれた状況が続けば良いけれど、どうしたってそれだけの基幹には山あり谷ありになるだろうし、最近のように決して誉められたリーダーでは無い人材が長期の政権を運用するというのは、その国だけで無く世界にとっての不孝でもあるし。そう言う意味では、日本の短期政権を非難されるけれど、それはそれで傷口が深くなる前に手当てできる、メリットのある方法だったりして。

0 件のコメント:

コメントを投稿