2013年3月11日

3.11 3年目

3月11日の大震災から2年が過ぎました。この週末、さらに今朝の番組でも、震災後2年を過ぎた被災地の様子をレポートしているけれど、2年という年月が経過したものの遅々として進まない復旧・復興の様子にもどかしさを感じるばかり。震災発生時の内閣が正直「無能」であったことを割り引いても、そろそろ確実に次に向けての手応え、足がかりを感じる時期にしないといけませんね。いろいろ解決しないといけないことは、まだまだ沢山あるとは思うけれど、そろそろ明るい話題の数が暗い話題よりも多く聞こえるようにしないと。

その為には、残念ながら失うものもあるし、新たに得る物もありますよね。例えば、津波被害のあった地域で特に海に近い場所の復興は、単に元の家や土地を戻せば良いと言うだけではない分、まだまだ時間が掛かるだろうし、それはそこに住んでいた人や物が余所に移動する原因にもなるでしょう。一方で、これは精神的な抵抗がまだ大きいかもしれないけれど、これまで以上に生活圏がまとまることで、効率の良いコンパクトシティへの足がかりになるかもしれない。これは、地方自治体に取って、ある意味チャンスとも言えるんじゃ無いかと言う気もしています。

後は、やはり原発でしょうかねぇ。まずは除洗。そして福島第一の復旧。そして、全国の残りの原発をどうするかという、大きな3つの問題を抱えているわけで、これは中々解けない問題ですよね。除洗については、やっと現実的な対応が取られるようですけど、全てを綺麗にすることは物理的に無理なんだから、まずは人間が居住する場所を戻すことを考えて、戻れる余地を作る事が優先されるべき。一方で、福島第一の復旧はまだまだ時間が掛かりそう。だけど、言い方を悪いけれど、世界で初めての事をやっているわけで、この経験と実績は必ず将来に繋がるものになるはず。そう言う前向き胸気持ちを持ち続けて、日本の力を見せて欲しいですよね。

問題なのは、やはり原発の再稼働。今は活断層の有無が問題になっているけれど、正直なところ100年1000年の事が分からないのに、何で何十万年もの事が分かるのか不思議なんだけど。何となく、羮に懲りて膾を吹くような雰囲気を感じるんですよね。福島第一のように古い施設は早々に廃炉する事が必要だとは思うけれど、震災・津波を乗り越えた福島第二や女川の経験知を生かして、それ以外の原発の安全性を向上させ、そして必要なところは再稼働して、復興の原資となるエネルギー問題解決に繋げて欲しいと切に思います。

で、世の中的には「原発」「放射脳」というと、そのまま延髄反射のようになっちゃう人も多いわけですが、私はそう言う人達の気持ち、特に小さな子どもを盛っている家族の気持ちも分かるけれど、でも本能的に反応する前に、もう少し落ち着いて判断して欲しいなと思います。何かが正しいのか正しくないのかを判断するためには、自分の考えと反対の人の意見・情報も冷静に聞いて、そして比較して欲しい。一昔前なら、そう言う情報源は凄く限定されていたけれど、今はいろいろな手段がありますからね。でも、その分余計なノイズも多いことには注意しないといけないけれど。現実問題として、実際に放射脳が及ぼすだろう影響よりも、不確かな情報に振り回されて子どもに与えるプレッシャーの方が、何倍も悪い影響を与えている気がします。

自分が子どもの頃の1960年代というのは、中国や欧州の核実験が盛んな頃で、当時の空間放射線量のデータを見ると、今の福島地方の何倍どころか、1000倍から1万倍もの値が記録・推定されています。でも、自分の周り世代に特に放射脳の影響が顕著化というとそんなことは無く、さらに自分に関して言えば、治療でX線照射は受けるし、海外旅行で飛行機にも何度も乗っているし、最近少しメタボ気味なことを除けば、あるいは花粉症に悩まされていることを除けば、身体的に以上もありません。放射脳を是とは言わないけれど、人間というのは思っているよりも丈夫で元気な存在だと思っています。そう言う自身と信念が、次に繋がる時代を拓いていくんじゃ無いだろうか。

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