2013年2月18日

温故知新

PCWatch、大河原克行氏コラムから、2014年4月に終了するWindowsXPとOffice2003が、今後のPC需要の起爆剤になるかも、という話。WindowsXPについては、確かに今でも基幹OSとして使っている企業は多く残っていて、後2年での移行は難しいでしょうね。問題は二つあると思うんです。一つは、移行先のOS環境がXPから大きく変わってしまったと言うこと。Microsoft的には、XP→Vista→7→8→... と、順番にアップグレードしてくれることを望むんでしょうけど、まず最初のステップであるVistaが駄目駄目で転けて、それでWindows7への移行を様子見するユーザーが大量に残ってしまった。Vistaのトラウマを今でも言う人は多いですからね。で、さらにWindows8になって、ユーザーI/Fも大きく様変わりして、さらにXPのユーザー層からみると異質な環境と感じられるんでしょう。実際、私なんかWindows2000時代のプログラムなんかも今でも使っていますが、今のところWindows7環境、それも64bit環境でも特にトラブル無く使えています。XP互換環境のクオリティは、かなり高いと思います。ただ、個人ユーザーレベルで「使えた」というのと、企業ユーザーが基幹システムで「トラブル無く移行できる」と確信するのは、雲泥の差ですからね。その当たりの技術的な裏付けなり移行サービスなりを、もっとメーカー側が提供しないと。

もう一つは、IEのバージョンもあると思います。WindowsXPのユーザーがそこにステイする理由の一つに、IEをIE6とかiE7とか使い続けたい、というのも大きな理由では。今更、Windows7でIE6やIE7をサポートしろとは言わないけれど、XP Modeのような形で、IE9とかIE10上で「IE6互換モード」みたいな機能提供って出来ないものだろうか。それで救われて、OSを移行するユーザーも多いと思うのだけれど。勿論、そういうレガシー環境を形を変えて残していくことは、メーカー(=MS)としての負担も大きいわけで、そう言うことを解決するために新しい環境移行を進めているわけですから、その当たりは大きなジレンマになるんだろうけど、でもOS環境としてステップアップして貰うことを先ず考えないと、その一部企業であれIEとか古いランタイム環境からの脱出も出来ない訳で、そこはもっと柔軟買ったような行こうオプション提供をMSはもっと示すべきでは無いだろうか。

Office2007/2010に関しては、何度か書いているけれど、リボンI/FをDisableする、あるいは2003相当のI/Fを提供できる設定を追加するだけで、多分半分近くのユーザーは移行するんじゃないだろうか。自分の場合は、会社の標準システムのため、否応なしにOffice2007か2010を使わざるを得ないんだけど、フリーウェアの「旧I/FをOffice2007に設定するツール」なんかを使ってたりします。これはこれで、ちょっと使いづらいところがあるので不満もあるんですが、リボンI/Fのように、ちょっとした事をやりたいだけなのに、いちいちカテゴリー移動しなきゃいけない不便さが無くなるので、ある意味仕方なく使っているんだけど、ほんとあのリボンI/Fって何とかなら無いものだろうか。

あの「リボンI/F」の思想って、「ほら、これだけ豊富な機能があるんだから、使ってみたいだろう」という上から目線の意図を感じるんですよね。初めてOfficeを使うユーザーならそれで良いかもしれないけれど、長い間Officeを使ってきたユーザーにしてみれば、昨日まで右に合った物が今日は左に置かれている違和感にしか感じないわけです。さらに、Officeに限らずアプリは日々進化していて、それは新しい機能やオプション・設定が増えていることにもなるんですが、実際に使う機能って、多分全体の一割もあるかどうかじゃないでしょうか。ユーザーとしては、その10%を一つにまとめて老いてくれるのが嬉しいわけで、それってOffice2003の頃のメニューでもあるわけなんですよね。そう言う意味で、PhotoshopとかIllustratorも多機能で設定が沢山あるけれど、I/Fをカスタマイズして保存できるだけでも、かなり使用感が異なります。そう言う意味で、Adobeというアプリケーションメーカーの思想が具現化されていて、ユーザーの声を反映している気がします。MSもそうなれば、2014年問題もそれほど怖くないはずなんだけど...

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