2012年11月7日

朝令暮改

田中真紀子文科大臣による、新設3大学の不認可発言が、一転して認可される方向に。大学の乱立に歯止めを掛けて質の向上をしたい、と言う事は誠に正論だと思うのだけれど、それで新規開校をいきなり止めるのは動だろうか。それに、もしその趣旨を尊重するなら、先ずは既存の大学の内容を精査して、問題のある大学に対して指導をするのが先じゃ無いだろうか。気にくわないのは、最終的な文科大臣の許可が下りる前に「内諾」みたいな形で大学に通達が行くことらしく、別の会見で岡田副総裁も、本来なら認可を受けてから入れ物(建物)とか準備すべきじゃないかと、何か薄笑いみたいな表情で話をしていたけれど、それって緒って変では。

ダムとかビルとかの場合なら、確かに必要な認可・許可が得られてからスタートすべきだけど、大学の場合それをやったら「ペーパーカレッジ」の状態で申請しろと言う話になるから、実際に認可を受けてから準備を始める1年とか2年のうちに、その内容が変わるかもしれない。「作っちゃったから仕方ない」と言うつもりは無いけれど、本当にその大学がちゃんと活動できるか、そこに必要な建物とか研究施設とか付帯設備に教授陣とか、そう言うものの準備なども認可の要件として必要じゃないでしょうかねぇ。そうなると、前倒しで作業しなきゃいけない部分もあるだろうし、それだの投資がもしかしたら最後にチャラになるかもと思ったら、二の足を踏む人も多く居て、結果的に既存の施設や人材が活用できる既存大学が有利になりそう。と言うか、企業競争と同じで、大規模校がどんどん有利になって、特色ある中小の大学は消えていくんじゃ無いだろうか。

で、「新基準」というものを設定して、それに応じて今回の3校も再審査して問題なければ認可されるとのことですけど、そんなに速く簡単に審査出来るものなの? そっちの方が、出来レースのような気がする。復興、経済、外交、税制、生活、いろいろやらなきゃいけないことは山積み状態だけど、ほんと今の政治に期待するのは「変わるまで、何もするな」ということですよね。

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