2012年7月30日

ロンドンオリンピック

オリンピックが始まり、期待された競技で期待された結果が出せずに泪したり、逆に意外な競技や意外な選手が活躍してメダルを獲得したりと、「筋書きの無いドラマ」であるスポーツは、やっぱりやってみないと分からない。参加している選手やコーチなどの関係者は、勿論一生懸命やっているわけですが、何となく本番に弱い日本人気質みたいなものを早くも感じる辺り、オリンピック等の世界規模の大会の怖さみたいなものも感じます。

時差が9時間あるから、ロンドンゴールデンタイムが日本の深夜に当たるので、放送プログラム的には不利なんだけど、サッカーとか人気競技にはスポーツバー等で盛り上がっているみたいですね。自分なんか、もうそんなに遅くまで起きていられないので、早々にリアルタイム視聴は諦めて、翌朝の新聞とかニュースで満足してしまっていますが。

オリンピックの番組の中で、20年とか30年くらい前のオリンピック映像が時々流されます。当たり前ですけど、当時はアナログ方式のビデオしかないから、映像も粗いしノイズも乗っていて、最近のデジタル式の綺麗な画面に慣れてしまうと、どうしても違和感を感じます。でも、当時はあれで十分満足していたし、確かハイビジョン技術の出始めの頃で、中にはそれで撮影した映像もあったと思うんですが、それでも今の技術の方が「綺麗さ」では進んでいるのかな。その技術は、映像のメリハリだけで無く、スロー再生とか高速度撮影とか、あるいは多重撮影みたいな感じで、「見る楽しさ」も以前よりもアップしていると感じます。

昔のオリンピックは、それこそ国を代表して参加する選手に気持ちを預けて一緒に戦うという雰囲気があったように思うんですが、今のオリンピックはある意味ゲーム感覚と言うか、画面の中で繰り広げられている「ドラマ」を外から眺めている気がします。勿論、熱狂的な応援もあるし、スポーツレベルは昔以上に高くなっているけれど、何となくそれに反比例して現実感というかリアリティが変な方向に行ってしまったような。映画で言うと、余りにC.G.がリアルで現実的に思えない、現実の撮影なのに何かC.G.っぽく感じてしまう、という逆転現象みたいなものを、ここ数日のオリンピック放送を見ていて感じたりします。

オリンピックなるものが、純粋にスポーツの祭典・アスリートの戦いから、大きなビジネスモデルになったというのも、一つ理由かも。より視聴率を獲得するために、演出に凝ったり、マッチメイクにしても、魅力的な対戦には事前に盛り上げていたりとか。仮に2020年の夏季オリンピックが東京に招致出来たら、その時にはどんな感じになるんでしょうね。SONY、Panasonicという、放送機材の二大メーカーがしのぎを削り、3D放送とかホログラフィック放送みたいなものが実現して、ますますリアル感の無い放送になったりして。

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