2012年7月11日

脱テレビ

SHARPが発売する、液晶テレビの廉価モデル。実売価格が9万円前後とお手頃と言う以外、特に機能的に何か凄い物があるわけでは無いけれど、個人的に凄く気になった・気に入ったのが「目覚まし機能付き」ということ。

いゃ、そのこと自体、本当に取るに足らないことだとは思うけれど、これって「脱テレビ」として小さいけれど重要な一歩じゃ無いかと思うわけです。

テレビって、デバイスと単体で見れば個々にいろいろな機能を提供して差別化しようとしているわけですが、でも本質はどこのメーカーも同じで「放送局からの放送を受信して表示」するだけ。DVDとかBDとかインターネットTVもあるけれど、根っこは同じで、送られてきたものをそのまま表示するだけ。精々、HDDレコーダーに録画して視聴時間をずらしたり、面白くない部分を飛ばしたりする程度。結局は「放送局」の延長でしか無いわけですよね。そこに、一つくさびを打ち込んだのが、YouTubeのような「放送局では無い映像配信」サービス。ただ、余りに玉石混合で、ユーザー側にスキル(フィルタリング能力)が無いと事実上利用出来ないと言うのが難点。それ以外には、ゲーム機の表示装置位でしょうか。

そんな中で、目覚まし時計機能っていうのは、ライフサイクルの中で一寸意味ある機能だと思うんですよね。目覚ましだけでなく、人が近くを通るときにはデジタル時計で時刻表示したり、スケジュール表示するような機能があってもいいでしょう。あるいは、室内の冷暖房機能と連携して、寒いときには暖まるような映像(火が赤々と燃えている暖炉の映像とか)、暑いときには涼しげな映像(風鈴の音色と共に、風が通り過ぎるような映像とか)を表示する事で、体感的な温度を少しアップ・ダウンさせるとか。

正直、いろいろな権利・利権が絡んでいるから簡単では無いと思うけれど、「脱テレビ」っていうのは「脱放送メディア」と同義語なんじゃ無いかと思うわけです。だから、最近よく言われる「スマートテレビ」って、「テレビ」と付くだけで、あぁ駄目だなと思ってしまうわけ。「スマートメディア(どこかにあったな-笑)」とか「スマートディスプレー」とか言うならまだしも。一時期、テレビはサラウンド機能とか高音質を対強した時代があったけれど、それよりも様々な音源を持たせて、自動演奏機能が内蔵されるとか、今回のように目覚まし音にしてもいろいろなパターン(いつもより早く起きるアラームとか、休みの日にはゆっくりとのんびり目覚めることが出来る優しいアラームとか)を持たせるとか、映像機能にしても内部にNAS機能を持たせてデジカメデータをどんどん保存して表示出来るし、バックグラウンドではクラウドに自動的に保存する機能とか、とにかく「放送局に依存しない映像デバイス化」というのが、必要なんじゃないかと。そう言う意味で、今回の目覚まし機能って、凄く小さな事だけど、将来の大きな変化の切っ掛けになりそうな気がしています。いゃ、なって欲しい、と言うのが正直なところかな。

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