2012年6月19日

綺麗な世の中

CX系「めちゃイケ」の番組に、急性アルコール中毒の事故を助長すると関係団体が講義したと言う記事なんですが... 私もこの番組を見ていて、正直なところ「この時間帯にやる内容じゃ無いだろう」というのが第一印象。一方で「飲みにケーションという事もあるし、本音トークがでるならそれはそれで面白いかな」という興味も少々。で、実際に見た感想は「バラエティにしては、真面目度もバラエティ度も物足りないんじゃ無い」という感じ。でも、「この時間帯でやったら、クレーム来るんだろうな」と思ったら案の定といったところ。

一方で、記事の内容に関しても実はちょっと引っかかる所があって、確かに酒豪No.1を決めるというタイトルではあったけれど、問題になる学生コンパなどでの「一気飲み」とはちょっと違うし、だいたい飲んでいるのはタレントだけで、周りには(多分)素面なスタッフが沢山いるわけだし、隣には布団も敷いてあるわけですしね。確かに誉められた内容では無いけれど、いきなり一気飲み助長という話になるのもどうかという感じがします。

で、ちょっと思ったのが、今の世の中、余りに「正解」だとか「正しいこと」しか受け付けないような方向になっているんじゃ無いかと言うこと。勿論、誰でも正しい事をするべきだし、それが社会のルールではあるけれど、悪いことも知らないと正しいことも分からないわけで、両方の事を知っている上で「これは正しい」「これは悪い」という判断が出来るんだと思うんですよね。これ、仕事に当てはめてみると、失敗を知らないエンジニアは、本当に良いエンジニアなのか、というテーマにもなりそうな気がします。

そのエンジニアが失敗をしない=成功体験のみ、なら、本人にとっても会社にとっても最高のことであるだろうけど、失敗をしない=成功もしない、というケースだってあると思うんですよね。言ってみれば、可も無く不可も無く、という人。こういう人に見られるのが「自分の知っている事だけやる、知らないことはやらない」というパターン。勿論、それはそれで正しい姿勢なのかもしれないけれど、でも知らないことにチャレンジするから新しい発見とか成長もあるわけで、残念ながらそういう「安全パイ」的風潮が、今の日本に充満している気がします。それが経済にも科学技術にも影響しているような気がする。

勿論、酒豪を決める飲み会が将来の成功のために必要な失敗体験だとは言いがたいけれど、そう言うことを一律に「駄目」と決めつけてしまう風潮も、結構危険だなと思うわけです。確かに、「飲め」と言う場面もあったけれど、「寝ます」と言って離脱する場面もあったわけで、結局はある程度の羽目外しは容認するけれど、言う方も受ける方もどこまで攻めるか、どこで引くかという「案配」というか見極めというものが必要なわけで、そう言う事を知る機会を一律に否定してしまうのもどうかと感じるわけです。

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