2012年1月22日

秋入学

東大を始め、早稲田・慶応の私立も含めた11大学が、現行の春入学から秋入学への変更を検討するという話。その理由として東大があげている、海外からの留学生に合わせたいというのは、ちょっとどうかと思うけれど。留学生が過半数を占めるというのなら分かるけれど、これから増やすために変更するなら、じゃぁ日本人の学生はどうするのかという素朴な疑問が。国際基準に合わせると言う理由も言っているけれど、同じようにでは日本の高校生はどうするんだろうとか。半年間のギャップが入学時に発生するわけですが、その間には社会貢献の活動などをすると言うことだけど、それも無駄とは言わないけれど、でもそういう社会活動を大学で学ぶなら良いけれど、あまり関係ないような学科、特に理系の学科などの生徒は、時間を持てあましてしまうのではないだろうか。企業インターンと言う話もあるみたいだけど、どうだろうか。卒業時にも半年のギャップが生まれるけれど、最近の企業は通年採用になりつつあるから、こちらは影響は少ないのかも。でも、大手ならそれも可能かもしれないけれど、中小の会社だとそこまで出来る余裕もないだろうから、困っちゃうでしょうね。

個人的に思うのは、大学側としても単に半年ずらすだけでなく、大学としての改革も同時に実行しないと、単に学年の区切りが他の国内の大学と半年違うだけの話になりそう。少なくとも、年間のカリキュラムを半年単位で区切りにして、春入学でも秋入学でも直ぐに授業に入れる体制にする。さらに、飛び級の採用や単位の取得制限を柔軟にして、例えば基礎教育科目は入学後1年以内に必要単位取得するとか、一般・専門、必須単位は3年以内に取得すれば卒業出来る、大学院進学権利を得られるとか。その分、単位取得のテストや検定は厳密にして、「入るときよりも、入った後が大変」という部分も欧米並の大学教育にして欲しいですよね。さらに、大学間で単位交換できるとか、少なくとも同一大学内ならば学部や学科が違っても他の抗議を自由に取得できるようにして、自分の知識や経験範囲を広げるような施策も必要だろうし。で、当然卒業式も、春と秋(初夏?)の2回にする。

こうすれば、例えば秋入学しても、3.5年で必要なカリキュラムを達成すれば、春の入社に合わせられるので、就職機会としても有利になるだろうし。同じような考えで、国内の高校を出て春入学しても、秋に卒業をして海外の会社を狙うなんて言うことも、途中の日数を無駄にせずに出来るだろうし。海外に合わせる、国際標準に合わせることだけが重要なんじゃなくて、より柔軟に、外にも内にもそれ以外の場合にも対応できるような仕組みにすることが一番重要なはずですよね。その部分が、この「秋入学」の話には抜けている気がする。

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