2011年12月31日

政治の緊張感

今年の話題で、悪い話のトップが東日本大震災である一方、明るい話題のトップもの震災からの復興関係の話と、良くも悪くも震災に翻弄された一年だったように思います。その震災以上に最悪だったのが、当時の宰相であった菅前総理。まぁ、今更言うまでもないけれど、それが最悪だったから次の野田総理はまだましだろうと期待したわけです。その前の鳩山、そして菅と比べればまだ良いけれど、でも政党政治の中で組織力のない宰相としては、小泉元総理のような有無を言わせない力があるわけでなく、国民的人気があるわけでもなく、結局一番安直な増税路線に走って、肝心の無駄の撲滅やら国民の生活が一番の政治なんていうものは、とうとう影すら見ないうちに地平線の彼方に消えていく雰囲気。

日本で二大政党政治を確立するという勇ましい目的を上げた現与党ですけど、個人的には日本人の性格を考えるとそれは無理ではないかと思いますね。アメリカでは共和党と民主党の二大政党政治が動いているけれど、その上に「大統領」という絶対の権力者がいて最終的な判断をする仕組みになっています。ところが日本の場合、この大統領がいないので、結局二大政党政治で双方が対立した場合、そこでデッドロックしてしまうことが今の政治が証明しています。本当なら、そこで双方が妥協点を探す努力をして、ベストでなくてもベターな解決策を見つけて国民に提供するのが、政治の義務だと思うんだけど、今のレベルの国会にそこまで臨むのは無理でしょうしね。

よく言われるように、結局民主党の目的は「政権交代する事」だけで、実はその後のことは何も考えいなかったのが現在の体たらくなわけです。うすうすは分かっていたけれど、でも素人じゃないんだからそれなりの結果は残すだろうと考えた人も多かったんでしょうけど、結局選挙の結果集まったのは素人ばかりで、もともといた人も素人に毛が生えた人ばかりだっのが、ここ2年間の不幸の始まり。で、唯一この政権交代で得られたメリットが「交代する事の緊張感」ではなかったかと。多分、来年あるいは遅くとも再来年には再び政権交代があって、新しい与党勢力が誕生するはずですが、その与党勢力が以前の自公連立の形態になろうが、今の民主党が解体して、野党勢力と新しい政党が出来ようが、先ずその与党が考えなければいけないのは「民主党の轍は踏まない」事。「出来ないことは言わない(コミットしない)」「理想だけで突っ走らない」「まずは景気対策」「本当の意味での無駄排除」辺りが、次の与党に先ず実行して欲しいところでしょうか。

アメリカのように、4年間という固定期間で努力するメリットもあると思うし、日本のように余裕は4年(衆議院議員の任期)だけれど、ちゃんとやらなかったら1年2年で交代もあるぞ、という緊張感をもっと持って欲しいですよね。日本の首相がコロコロ変わると非難も受けたけれど、私は臨機応変適材適所と言う意味で、ある程度自由度のある制度でも良いのではないかと思います。ただ、そのシステムは良かったけれど、その上に乗っていた素材が最悪だったと言うのが問題だけど。そんな失敗であっても、得られた教訓は色々あるわけで、やはりどんなことでも「緊張感」を忘れてしまっては、マンネリ、妥協、不実、と負の結果しか残らないことを実感したことが最大の教訓じゃなかったでしょうか。まだまだ復興もスタートしたばかりで、日本の経済も円高や国内不況で苦しい状況にある中、幸いにも自分の会社はなんかとか業績が向上していて恵まれた一年でした。来年も、この結果に甘えることなく、もっともっと良い製品・サービスを生み出さないと。そういう気持ちも新たにさせてくれたという意味で、今の政治は少しは役だったのかも。情けない話だけど...

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