2011年8月18日

正当的丼飯

先日、とある場所でお昼を食べていたとき。丁度、全員が丼物を注文していたんですが、それぞれ中身は違うものをオーダー。カツ丼、親子丼、海鮮丼、牛丼とまぁまとまりのないこと(笑)。で、そんな丼物オンパレードを見ていてふと思ったんですが、「海鮮丼」って丼飯の中でちょっと異質じゃないかと。丼物って、大きなどんぶりにご飯を入れて、その上に具を乗せたものですが、その「具」が海鮮丼の場合はお刺身系が乗るわけですよね。方や、それ以外の丼物だと、もちろんカツとか鶏肉の卵とじとか牛肉とか具もあるけれど、それぞれ「汁」も含んでいて、それがご飯にも染みこみ美味しくいただける。でも、海鮮丼って、わさび醤油を上から翔人もあるだろうけれど、基本的には乗っかっているお刺身を取り出して醤油に浸けて、それを再びどんぶりに戻してご飯と一緒に救って食べるという回りくどい方法が必要。行ってみれば、「刺身定食」で良いのに、わざわざ刺身のお皿をけちったのかご飯の上にのっけたけれど、でも食べるときには一度お刺身を外して食べてね、と言うようなことを要求されているわけですよね。

上から刺身醤油を全部に掛ける場合だって、お刺身には醤油が必要だけど、例えば牛丼の「つゆだく」みたいにご飯にまで醤油が染みこんで、それでご飯を食べる、と言う事はあまりしないでしょう。詰まり、「丼飯」の醍醐味って、ある程度ご飯と乗っかっている具が食べているうちに混ざっていくような、混沌の魅力みたいなものがあるのに対して、海鮮丼だけは最後まで「お刺身」という単位でご飯を食べていく秩序の丼、みたいな。いゃ、なんでそんな面倒くさい事を書いているかというと、実は以前から海鮮丼を食べる度に「なんでこんな面倒なんだろう」と思っていたんですね。いゃ、その前のちらし寿司も同じ。海鮮丼とちらし寿司の違いって、多分入れ物(丼vs寿司桶)とご飯(普通のご飯vs酢飯)位で、後は上に何の刺身をのせるかだけのこと。以前とあるお店でちらし寿司を食べたときには、何も乗っていないお皿が一緒に出てきて、何に使うのか聞いたら、乗っているお刺身とか卵焼きとかを、そこに一度載せ替えて、そこから一つ一つ醤油に浸けて食べて下さいと言われて、のけぞったことがあります。だったら、最初にそっちに盛ってくれよ、と(笑)。まぁ、それじゃあちらし寿司じゃなくて「酢飯の刺身定食」になっちゃうから。

丼物の美学(なんだそれ)って、その器の中で食の行為が完結していることと、乗っている具が無くなっても、その汁が染みたご飯が最後まで美味しいという2点だと個人的に思っているので、そういう意味では「海鮮丼」って、「丼」とは言っている物の、 ちょっと異端児だよなと自分のカツ丼を食べながら隣の海鮮丼を眺めつつ思った次第です。まぁ、どうでもいい話だけど(笑)、お昼休みの頭の体操には丁度良いかな。

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