2011年7月18日

最後にものを言う「信頼」

Nikkei BPでの財部誠一氏のコラム。福島原発の風評被害で、多くの日本食レストランが苦境に陥った香港で、地元政府の強力もありながら震災以前よりも活況を取り戻した香港の日本食レストランの話。記事の中にも書かれているように、結局最後にものを言うのは日頃の「信頼」。それだけの実績を残してきたからこの厳しい時にも生き残り、自身も生まれるんでしょうね。海外に行くと、日本人以外が経営・調理する「日本食レストラン」も多くあるんだけど、そういうお店も含めて、真面目に取り組んできたお店はこんな状況でも生き残り、そうでない単にブームだけに乗ったお店は淘汰されて、逆に日本食レストランにとっては良かったのかも。

翻って日本国内では、福島牛の汚染問題が大きな問題になってきています。ただ、報道されている話を聞いていると、福島原発の事故の後、あれだけ放射能飛散が言われているときに、外に置かれていた稲藁を牛に与えていたという話は、幾ら政府や自治体からの始動がなかったからと言っても、ちょっとどうかと感じます。福島の農業・漁業・畜産が、頼みもしない苦労を背負わされて、やり場のない怒りがあることはよく理解出来るけれど、だからこそ今失ってはいけない「信頼」を無くさないように踏みとどまらなきゃいけない一線もあると感じましたね。

汚染牛のことをちょっと扇情的に取り上げるマスコミもどうかと思うけれど、作る側はもう一度信頼感を取り戻し、消費者の自分たちは冷静に対応する事が重要ですよね。「汚染牛」と聞くと、確かに良い気分ではないけれど、その牛の肉を全部食べたとしても、影響ないレベルなわけですからね。実際に個人レベルにしてみれば、とてもそんなことは無理なわけですから。

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