2011年7月8日

重さと2台目

PCWatch、山田祥平氏のコラムからパーソナルから一番遠いOS"Windows"について。「重さについて」の話が中心になっていますが、私も基本的に軽ければ軽いほど良いとは思うものの、「適切な重さ」もあると思うんですよね。例えば日々持ち歩くサブノートなら、1kgというのがボーダーになると思います。現在使っているThinkPad X201sの前にはX200sを使っていて、これがHDDモデルで1.2kg弱。その前に菜使っていたのが、ThinkPad T61で、これが2Kg近くある代物。旅行とか行くときに、最後に手に持つにT61を入れるんですが、その瞬間、荷物の重さが倍になったような印象を何度も感じました。ところがX200sを使い出してからは、鞄にX200sを入れても鞄の重さが増えた気がしない。本当に、入れても入れなくても重さが変わらない感じ。大体自分が旅行の時に持ち歩く手荷物は5~6Kgの重さになるんですが、同じくらいの重さでもT61を入れたときには「ずっしり」なのにX200s、そしてその後のX201sの場合は「???」と全然印象が違います。重さの差は1Kg程度なので、全体から見ればそんなに違うとは思わないけれど、このとき感じたのが人間の感覚って1Kg前後でかなり違うんだと言うこと。以前、VAIO Pとか700gとか800gクラスのサブノートを店頭などで触れてみたときも、確かに軽いとは感じたものの、1Kg超のX200sと比べてもそれほど大きな違いは感じなかったんですよね。これは、全体のバランスの問題もあって、うまく重さを分散しているX200s/X201sの巧さもあるとは思うけれど。

スーパーの精肉コーナーに行って、1Kgの肉の塊を持つとかなりずっしり来ます。500g位でも「結構重いな」という感じ。200~300g位で「こんなもんかな」という印象。だから、個人的には「どんな体制でも使えるデバイス」の重さは、200~300g位かな思っています。この点は山田氏とはちょっと違う。やっぱり、軽ければ軽いほどいい。でも、「だからといって10gとか20gとか軽すぎるのも困る」と思います。「手応え」というか「持っている」という感覚がないと、集中できない気がするんですよね。だから、宇宙ステーションで作業している宇宙飛行士の人の感覚を一度聞いてみたいと思います。

500gというと、一番自動販売機などで購入するペットボトルドリンクの重さですよね。普通に飲んで持ち歩くには苦にならない重さだけど、あれは途中で中身を飲んでどんどん軽くなるからで、中身の入ったボトルを鞄とかに入れて歩くと、結構ずっしりきます。個人的には、気軽に持ち運べる情報端末の境界は、この500gじゃないかと思いますね。それ以上の重さになる場合は「今日は仕事で使うから持ち出す」「今日旅行に行くから持ち出す」という、「覚悟」というとちょっと大げさだけど、そういう気合いみたいなものがあるように思います。バッテリーとLCDパネルだけでもう500g簡単に超えてしまいそうだけど、でも次の携帯デバイスが目指さなきゃいけないのは、このあたりのハードルじゃないかと思います。

コラムの最後に「PCが必要ないと思っている人に、強引にPCを使わせようと頭をひねるよりも、PCが便利だと思っている人に、もう1台、さらにもう1台と、複数台のPCを使ってもらえるように仕向ける方がずっとたやすいということだ。」と書かれていますが、これはその通りだと思いますね。例えば、最近増えてきた地デジ対応PCなんかは、初めてのユーザーに対してそれなりの訴求力はあると思うけれど、それにしても地デジを見て録画するだけなら「PC」である必要は無いわけです。「いゃ、PCなら録画した映像の編集が簡単にできます」なんて言っても、ユーザーすべてがそんなことをしたいと思っているわけではないし。それよりは、すでにPCの利便性をしっかり感じているユーザーに対して、さらに便利な点・革新的な点を訴求していく方が遙かにビジネスとしては確率が高くなります。ただ、その為にはPC本体だけが努力しても厳しいものがあって、やっぱりネットワークとの連携が不可欠。コラムの仲で、WiMAXの事に触れているけれど、私もここ数ヶ月使い出して、それまでデータ通信カードを使っていた頃と比較すると、雲泥の差です。自宅では高速の常時接続環境に慣れてしまっているので、異動先といえどもそれに近い環境がないと不満になるし、WiMAXのような高速通信環境はますます必要性を増すと思います。さらに、複数デバイスを使い分けるようになれば、当然データの同期・共有をどうするかという話もあるわけで、そう言う部分をもっと掘り下げていけば、結構いろいろとおもしろいビジネスがまだまだありそうな気がします。

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