2011年6月14日

待機電力ゼロ

NECと東北大学が開発したという、待機電力ゼロの仮想メモリープロセッサ技術。データの保管だけならSRAMという技術が既にありますが、これはそれ以外の部分での技術可能性をしめしているのかな。最近の技術に追いつけないので、NECのリリースレターを読んでもよく分からない(笑)。

待機電力ゼロで、でも瞬時に元の使用状態に復帰出来るとなると、現在多くの電子機器で消費されている待機電力削減にもなるし(その分のコストとかのトレードオフがどの程度なのか分からないけれど)、確かに有効だとは思うけれど、それよりもこれって瞬時の対応が必要な機器のスタンバイ機能としての方が有用じゃないだろうか。例えば何かの事故とかトラブル時に緊急に起動しないといけないような機器を、この待機電力ゼロでスタンバイ状態にしておけば、その事故やトラブルが発生した時に直ぐに対応出来るわけです。「待機電力ゼロ」とは言っても、センサーとかスイッチとか、トリガーの部分などはどうしても通電しておく必要があると思うから、本当に「ゼロ」では無いと思うけれど、これまでよりも全体の消費電力が削減されて、有利にはなりそう。

この技術は素晴らしいとは思うものの、個人的には実行時の消費電力削減の方がより切実だと思うんですけどね。この技術を組み合わせて、例えばメモリーの未使用エリアを動的に電源オフしてしまうとかってどうだろう。あんまりこまめに電灯をON/OFFしても逆に節電にならないように、ある程度の限度はあるだろうけど。

以前から思うんですが、待機電力を必要とする家電(テレビ、HDDレコーダー、エアコン、etc...)にバッテリーを内蔵させて、通常はその内蔵バッテリーを利用して待機状態に入り、その間は外部電源の利用は無いと言う方法はダメなんだろうか。どの程度のバッテリーを内蔵するかという問題はあると思うけれど、例えば2~3日位持てば実用上は問題無いんじゃないだろうか。さらに、パソコンなんかのように「持たなきゃいけない」という切実さでもなく、バッテリーが放電してきたら自動的に充電に切り替えてその間は外部電源を利用してもいいだろうし。結局バッテリーを充電するから全体の消費電力に変化はないかもしれないけれど、最近企業で話題になっている「ピークシフト」と同じで、昼人の居ない家の中で消費されている電力が夜間に移動するだけでも、日本全国だと結構な違いになると思うんですけどね。

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