2011年6月10日

街のパワーステーション

電気自動車には、今のガソリン自動車と比べて、コスト高、走行距離の短さなどデメリットがいくつかありますが、ガソリンの球のように簡単かつすぐに充電できないのも泣き所の一つ。その問題を解決する、蓄電式高速充電の方法の国際特許を取得したという記事。バッテリー関係の技術に詳しくないので、結構簡単なアイデアのようにも見えるんですが、それなら何故これまでやって小なったのかそれが不思議。まぁ、10m×1.5mの蓄電池というのが、どのくらいの規模(容量)になるのか分からないけれど、高圧充電出来れば充電時間も短縮されるということなんだろうか。

5分というのも、まだちょっと長いと思うけれど(人間の我慢の限界は、カップヌードルの3分だと思う-笑)、それでもかなり実用的な時間であることは確か。問題は、そういった設備が今のガソリンスタンド並に準備出来る稼働ですよね。最近思うんですが、今あるガソリンスタンドの多角化の一つとして、この充電設備を展開するようなことを考えたらどうだろう。電気自動車(EV)向けというだけでなく、非常時には近隣に電力供給とか非常用電源を提供出来るような目的も含めて。で、単に蓄電池を準備するだけでなく、小型の発電設備も備えて、大元の電源供給が途絶えた場合でも、地下のガソリン・ディーゼル燃料を使って独立して発電出来るようにもする、と。さらに言えば、こういった独立電源施設と併設するような形で、食料・飲料調達が出来るコンビニとかスーパー、一時避難・宿泊が出来るような公民館とか学校施設をまとめて準備すると、今回のような震災が発生した場合でも近隣の人が避難して何日か生活できる環境が、そのままパッケージ化出来ると思うんですけど、どうだろう。

例えば、今のガソリンスタンドの標準的な敷地に、10m×1.5mの蓄電池を追加して、さらに小型発電装置まで準備する余裕があるのか、とか、非常時以外には発電機は止めておくのか、とか、課題はいろいろあると思うけれど、町中にAEDを配置するような考え方で、こういう設備を整備することも重要かも。ガソリンスタンドが自前で準備するには負担が大きそうなので、例えば隣接敷地は政府が購入して、発電設備は国とか自治体、蓄電池設備はガソリンスタンドという分担で整備するのであれば可能かな。

今回の震災から得られた教訓は幾つもあると思うけれど、その一つに今の電源供給システムは余りに一極集中していて、融通性が無いことがあると思います。理想は、個人の家単位に自前の発電設備をそろえることだけど、地域とか街のブロック単位でこういうエネルギーステーションがあって、万が一の時にはしばらくの間エネルギー供給が可能になるというのは現実的な対策の一つのような気がする。

0 件のコメント:

コメントを投稿