2011年4月30日

夏の在宅勤務

この夏の電力節約のために、色々な企業から提案や実行計画が出ています。その中で、比較的採用しやすくて、利用されると予想されるのが「在宅勤務(e-work)」。今では、大概の家にネットワークが来ていますから、VPN等を利用して安全に社内ネットワークに接続出来るのがその理由だと思いますが、もう5年以上もe-workをしている一人として思うのは「急に慣れないことをやると危ない」ということ。

私がe-workを始めたころは、まだ会社でも数名しか前例が無く、自分でこの制度を無くしてはいけないという思いから結構慎重にスタートしました。まずは、仕事のPCとそれまで使っていたPCを別にしてデータの混在が起きないようにしたり、当時は会社ではまだデスクトップやサーバー類を自分で持っていたので、マスターのデータは会社に置いて、自宅に持ってくるデータは必要最小限にしたこと。さらに、社内のDB類が充実していたこともあって、極力自宅のPCにはデータを置かないようにしたり。まぁ、何かバイブルみたいなものがあったわけではないので、それなりに工夫はしたんですが、結局複数のPCを使い分ける管理し分けるのも一苦労だったりするんですよね。

さらに最近ではモバイルPCを使う場合も多いと思いますが、日頃移動中とか自宅で使い慣れていないと、ついトラブルに巻き込まれます。例えば移動中に寝てしまって列車に忘れたり、盗難にあったり。自宅で使っていて、ついコーヒーとかコーラをこぼしたり。ある程度、持ち歩くクセがないと、出先で使ったりするときには注意しないと。また、単にPCを開いてオフラインで使うならまだ良いんですが、ホットスポットとか高速データ通信を使う場合には、それなりの準備が必要になります。利用するためのアカウント設定もそうですし、ログオン手順もたまにしか使わないと忘れてしまうし。

また、在宅勤務の場合、私のように組織の中で一人二人だけだと実はそれ程節約にならなくて、ある程度の人間が会社から移動して会社の節電をしないと効果がありません。そうなる場合、自宅でできる作業というのは結構限られるので、どの程度の陣容が移動できるのか、それを見極めないと実は「やっただけ」にもなりかねません。普通はメールチェックくらいしか出来ませんしね。社内システムにアクセスして、色々出来る事も多いと思うけれど、仕事の種類を考えないと実は無駄な時間が増えるだけになったりします。自分のように開発関係だと、PM系ならそれなりに可能だけど、ハードやソフトのエンジニアだと厳しいですよね。ソフトならコンパイルくらい自宅でもできるだろうと言われるんですが、結局開発環境を揃えないと同じコードは作成出来ないし、またテスト環境でハードウェアも必要になりますし。

サーマータイム、在宅勤務も良いけれど、やっぱり一番効果的なのは、昼間のピーク時を避けて、早朝とか夜の時間帯に仕事をシフトする事だと思います。勿論、それだと社外(お客様)との連絡が出来なくなる可能性もあるわけで、そのあたりは事前に話をして了解してもらうとか、そういう努力が必要でしょうね。

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