2011年4月11日

統一地方選挙

昨日の統一地方選挙と知事・政令指定都市首長選挙は、予想通り民主党系が交代して、現在の与党に対しての国民の不満というか苛立ちが現れた感じ。自分の高校時代の同級生が県議を何期か務めていて、今回も立候補していたんですが、今回も当選を果たしていて、ちょっとホッとしていたり。与党は政権交代で民主党になったわけですが、地方政治は圧倒的に自民党中心ですからね。この二年間で、よほどの事をやって経済的にも大きく持ち直して景気が良くなるとか、所得が何割もアップしたとか、人口増加に転じたとか、ノーベル賞を10名位取ったとか(笑)、そういうことが幾つも重なればもう少し違った結果になったんだろうけど、世の中はそれ程甘くないと言うことが改めて証明されましたね。

今回個人的にちょっと興味があったのは、東京都知事選でして、和民の渡辺氏がどの程度得票するのかということ。石原氏、東国原氏が出るまでは渡辺氏が当選かなと思っていたけれど、石原氏は仕方ないにしても東国原氏にも大差をつけられるというの以外。実は、よく企業経営者の人が政治に出るときに「経営者感覚で無駄のない政治を」という事をよく言われて、それは何となく凄く最も響きがあるんだけど、でも実際はどうなんだろう。

企業経営として必要なことの一つに「(経費の)無駄を省く」という事があるのは否定しないけれど、それと行政の言うところの「無駄」はちょっと違う気がします。企業の場合は、利益を生まない物は基本的に「無駄」なわけで、それに対して民間が出来なかったり行政出なければ出来ない事業は赤字でもやらなきゃ行けないわけで、その部分は企業と行政で少しベクトルが違う気がする。また、企業活動の最大の目的は「利益を上げる」事だと思うんですが、その為にはいろいろな手段を考えて取ります。行政の場合には、基本的には「税収」が収益の基本。これって、ある意味固定収入な分けで、利益(税収)が少ないからって、いきなり利益率(税率)を上げる訳にもいかないし、販売個数を伸ばすために人をよその地区から連れてきて税金をこちらに繰り入れることも出来ないし。

成功している企業経営者がその経験を生かして行政運営するのって、参考になることも多々あるとは思うけれど、やり方やシステム(方法論)がかなり違うと思うんですよね。仮に経営者を首長として向かえるのであれば、それなりの規模で売上高もそこそこあるけれど、決して儲かってはないのにでも経営不安とか倒産なんていう話を聞くことはなく業界や関連企業からの評判の良い、どちらかというと一般的には目立たない堅実な企業経営者、が良いんじゃないでしょうか。一般の企業活動での成功者は、利益をどれだけ上げてそれを継続するかが指標になるわけですけど、行政の場合には経済的に破綻しないで、ひたすら顧客満足度をどれだけ高く維持できるか、というちょっと違う視点での「経営」が必要になるはずだから。そういう意味で、今回の東京都知事選ではそういう「匂い」を自然と都民は感じていたのかも。

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