2011年3月21日

Disaster Recovery

開発という部門にいて、今回の震災ではいろいろと影響を受けた(受けている)訳ですが、ここ数日切実なのが「災害対策(Disaster Recovery)」。会社のシステム(メールやデータ共有システム)は海外にサーバーがあるので、今回の震災とは無関係で、通信経路(インターネット)さえ確保できれば震災直後でも利用可能でした。問題は、開発と言うことで様々なローカルバーを持っていること。

課題は二つあって、一つは既存データのバックアップ体制、もう一つが使用中のデータの迅速な回復体制。前者の場合は、例えばBlu-rayとかテープにバックアップを取ることは何処でもやっているでしょうけど、そのバックアップ済みのメディアを複数作成してどう分散保管するかと言うことがちゃんと決められていて実行されているかということ。定期的にバックアップ作業をするような手順になっていれば良いんですが、実はその場合結構手間とコスト(メディア代)がかかります。また、そうやって作成したバックアップメデイアをどのように保管するかというのが頭の痛い問題。一つは手元に保管するとしても、それ以外のコピーを保管する場所って、多くの企業の場合困るのでは。大企業なんかだと、例えば関西と関東で保管するとか、あるいは何処かに保管専用の倉庫を準備するとかいうのも可能なんでしょうけど、セキュリティも含めて運用管理も大変ですよね。

で、困るのが後者の使用中データの回復。例えば、今回の震災がもっと近い場所で発生して、サーバーが停止するとかディスクがクラッシュした場合、直ぐに代替機を準備して最新データをリロードして環境を再構築しないといけないわけですが、なかなかそこまでは厳しいですよね。大体、代替機を準備出来るかどうかも怪しいし。また、ある程度古いデータはバックアップにもあるだろうけれど、まさに今使っていたデータなんてどうリカバリーしようか... 「だから、クラウドなんだ」という声を聞こえてくるけれど、クラウドと言ってもネットワークが回復しないと使えないわけで、その辺りどの程度影響するかによって、クラウドと言えども安心できないでしょうし。特に、ネットワークが混雑してパフォーマンスが落ちると困りますし。また、結局クラウドで対応出来ない仕事も多々あるわけで、実際に自分が関わっている作業だと、何十、何百GBというデータを日々扱うので、とてもクラウドで対応出来るとは思えないし。

以前も地震が発生した時には、同様の話が出て、その時は今回ほど被害が大きかったわけではないので、バックアップ体制の確認とかそういう程度でしたが、今回は直接の被害もあったのでかなり真面目に対策を考えないといけない状態。次は関東、東海、と来ることは確実なので、早めに手を打たないと行けないとは思いつつ、あまりに現システムで固定化している状態に、さてどこから手を付けようかと悩む連休です。

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