2011年3月8日

規制仕分けと事業仕分け

殆ど話題に上らずに始まる終了した「規制仕分け」。先に2回開催されて、感心を集めた「事業仕分け」に対してあまりに地味なのは何故だろうと考えてみて、ふと思いついたのは「結果が定量化されない」事なのかな、ということ。事業仕分けの場合、その内容は別にして「廃止」とか「xxx億円減額」のような、具体的な成果が目に見えたけれど、規制仕分けの場合は
「xxxを解禁」とか「xxxの規制撤廃」と言った、どちらかというとその規制に対して問題を持っている一部の人にしかその成果が感じられないマイナー感がありますよね。

最も、事業仕分けがあまりにパフォーマンス中心で、期待していたほどの効果どころか、仕分けされたはずの事業が結局は復活してさらに増額されるような場合もあったりして、「仕分けパフォーマンス」に飽きたと言うことも大きいと思うけれど、今回の規制仕分けは失敗とは言わないけれど、ちょっと三匹目のドジョウを狙うにしては迫力不足だったような。

事業仕分けにしても規制仕分けにしても、結局は本来機能すべき仕組み・システムが正しく機能していないという証ですよね。特に作っただけで、それを検証して評価するシステムが無いから、不要になってしまってもそのままずるずるとのこり続けてしまう。薬のインターネット販売とか、一人からのデイケアとか、結構重要な内容も含まれていると思う反面、それなら薬の認証期間の短縮だとか、もっと自由度のあるデイケアや保育施設の充実を許す規制緩和とか、実はもっと先にやるべき事があると思うんですよね。そういうもっと先に解決しなきゃいけない部分には手を着けずに、その周りの小さな事だけを改善してお茶を濁しているような機がします。

一度動き出してしまったプロジェクトに、何か問題が見つかったからと言って、そのプロジェクトを止めてもう一度作り直すことは事実上無理。だから、運用で何とか妥協点を見つけながら問題が表面化しないように、拡大化しないようになだめつつ進めるわけです。とは言っても、そういう無理な運用体制がずっと続けられるわけではないので、やはり大規模改修の時とか、あえて時間を作って根本から直すことも時には必要なわけで、本来ならそういうことを最優先課題として取り上げて実践しなきゃいけないはずなんですが。そういう余裕も、今は無いということなんでしょうね。十二分に余裕のある野党時代には、結構勇ましいことも言っていたのだけれど...

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