2011年2月18日

「実名」でないかもしれない「実名」

ITmediaの記事から、UNIQLOがFacebookに提携サイトを開設したという話。FacebookにLog-onすると、ユニクロの衣料品を身につけた写真を投稿できるそうなんですが... なんだなかぁ... で、社長の柳井氏は「実名ベースということは責任ある情報を交換する場」と言われているようですが、「実名=本名=本人」とは限らないのがネットの世界だと思うんだけど。店頭なら、免許証とか保険証で確認できるけれど、ネットじゃそんなわけに行かないし。

勿論、ハンドルとかネットネームで登録する他の同様のシステムよりは、本名で登録しているユーザーの数は圧倒的に多いけれど、だから責任あるか、というのはまた別の問題だと思います。例えば、本名同士でつきあいが発生する「リアル世界」であっても、騙したり騙されたりする事もあるわけですからね。ネットの世界が、高々「実名」を使用するだけでリアル世界よりも良いとは、正直思えない。逆に、Face-to-Face、Eyeball-to-Eyeballでコミュニケーション出来ない分、私はFacebookであろうと、それはネットワーク上に形成される自分のキャラクターの一部でしかないと思います。

私自身、Facebookがまだ日本に入ってくる前からアカウントを作って、面白いなと思って使っていた時期もあったけれど、暫く前から放置状態です。理由は、昔ならば自分が公開しても良いと思う自分の趣味なり興味のある部分をオープンにしていれば良かったけれど、リアル社会で関わりのあるいろいろな人がリンクしてきたりすると、例えば別の話題が出てきたり、これまで書き込んでいた内容をそのまま公開すると色々問題がある人が訪問してきたりと、結局当たり障りのない、曖昧な話題しか公開できなくなって来ちゃったんですよね。

例えば、会社で仕事をしている時に、大学時代の知り合いが合コンの話を横で始めると、その隣では家族がプライベートな話をするようなもの。リアル世界なら、会社では仕事の話しかしないし、合コンの話はアフター5だし、プライベートな話は帰宅してからと、ちゃんと自分の中ではカテゴライズ出来るけれど、ネットではそういうことが一緒くたに出てきてしまう。それがネットだとは思うけれど、全ての人がそういう理解でアクセスしてくる訳じゃないし。

最近のFacebook万歳的な記事を読んでいると、少し前のSecond Life、そのまた前のBlogが始まった頃、みたいな新しいテクノロジーに乗り遅れるな、時代のバスに乗り遅れるな、みたいな煽りを凄く感じます。まぁ先行者利益もあるから、いの一番に手を上げることも重要だけれど、ちょっと立ち止まって周りを確認することも忘れちゃいけないでしょう。今が旬なのは間違いないけれど、旬を過ぎれば普通の技術になることも理解しないと。で、次の旬を逃さないようにアンテナもしっかり広げておかないとね。

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