2010年6月16日

水道技術と森林保護

BPnetの東京都副知事・猪瀬直樹氏のコラムから、東京都の水道技術をアジア・アフリカ諸国に売りたいという話。素人の自分でも、例えば敷設箇所の履歴管理とか敷設に使用する水道管やその周辺設備技術、さらには、ここでは露水対策技術を言っているけれど、上水道技術とか治水技術等、水が豊かな国だからこそそれに関わる技術や経験にも恵まれているのは確か。日本の得意な匠の技術が、一番身近な「水」にも生かされているという話。

で、そういう技術や技能と言う部分も大切だけど、日本の場合狭いながらも国土の多くが山間地でしかもそれらが豊かな森林に覆われているという、自然水の宝庫でもあると思うんですよね。「××の水」なんて言うのは、最近では全国何処に行ってもご当地飲料水を見るようになりましたし。軟水・硬水の違いがあるから、そのまま日本の水を世界中に輸出するというわけにはいかないんでしょうけど、雨も多い日本の場合、豊かな水源に恵まれても居ると思うんですよね。だから、そういう「水資源」の手当というか養生も、もっと考えないといけないんじゃないかとこの記事を読んでいて感じます。飲み水の全部を富士山のわき水で賄うわけではないけれど、そういう自然がちゃんと確保されていればこそ、全国の河川の水質も担保されて社会の中で使う上水道の品質も確保されるわけですから。

一度に全部は出来ないし、全部を解決するだけの力(人・物・金)も無いのは事実だけれど、全体を見ているつもりでもさらに一方白に引いてさらに広い視野の中で考えてみないと、なかなか本当の意味での「解決」というものには繋がらないなと、自分のささやかな経験からでも感じます。ハードとしての水道技術に、ソフトとしての森林保全みたいな組み合わせが、自然破壊がややもすると優先されるアジア・アフリカ以外の国にも必要なんじゃないでしょうか。

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