2009年1月14日

訳ありの意味

たまたま見つけた読売新聞の記事、「訳あり商品が売れる理由」。何ヶ月か前だったか、検索キーワードに「訳あり」が急上昇しているという話を聞いたことがあります。要するに、新古品とかシーズン遅れ品、検品ではねられた物等を安く販売されるものを見つけようという話。今では珍しくなくなった「アウトレット」も、言ってみれば「訳あり」商品。経済状況が厳しい現在は勿論、そうでないときであっても、同じ内容で値段が安ければ、当然安い方になびくのはあたりまえ。YahooとかGoogleとかあるいはいろいろな口コミサイト等が存在している今は、以前以上にそう言う方向に走る人が多いんでしょうね。で、そう言った内容を紹介するこの記事の最後、某経済アナリスト氏が
賢い消費行動として『ワケあり』が一種のブランドのようになっている。(わけあって安い、をキャッチフレーズとする)無印良品がブームになった1990年代後半に似た状況だ

と言ってるんですが、ちょっと違うんじゃないだろうか。 確かに1990年代に始まった「無印良品」では「わけあって安い」というキャッチフレーズを展開して、実際当時扱っていた商品と同じ物を比べると2割~3割位価格差があったかなぁ。でも、いわゆるアウトレットとか規格外品という扱いではなくて、例えばシャツならば漂白しないで生成の風合いのものを作ったり、材料の加工で省力出来る部分を省いたりと、言ってみれば製造工程や包装といった部分のコストカットをして低価格を実現した商品。だから、当時の無印良品は商品の種類とかサイズも限定されていて、その代わり大量製品して安くなっていた部分もありますよね。あの当時、まだ「エコ」という言葉は無かったように思うんですが、そういう余計な手間をかけないことで自然に優しいというメッセージも出していた記憶があります。 今の無印良品では、生活に必要なほとんど全ての商品が並んでいますが、そう言う意味では当時のお店のコンセプトとはちょっと違うかなという気が最近はするんですよね。価格だけなら、衣料品ならUNIQLOとか生活雑貨類だと100円ショップとか、価格だけでは勝負できない時代になってしまいましたから。正直、以前のような安い商品よりはシンプルさで無印良品の製品を買うことがほとんどですし。確かに「訳あり」でブームになっている事に違いは無いけれど、その「訳あり」の「訳」の意味はかなり違うと言うことを理解しないと、ちょっと時代を読み間違いそうな気がします。まぁ、あの方の言うことですから(マテ)。

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