2017年1月17日

煽るメディア

9回目の地下水調査結果に関して一斉に報道するメディア各社。これまでの観測値と大きく異なる結果がでただけに、報道の内容や規模が大きくなるのは分かるとしても、余りにバイアスが掛かったように感じます。仮に、豊洲市場内で使用する洗浄水や飲料水で今回の様な結果が出たならまだ分かるけれど、地下水の、しかも利用するにしても精々トイレの洗浄水程度で殆どが必要なら浄化して排水するだけの水にここまで騒いでどうするんだろうか。しかも、幸いにも地下空洞があるから、水が知らないうちに建物の内部に侵入してくる可能性は低いし、必要ならどんどん排水すれば良いだけ。これが床下まできっちり盛り土があったら、そこから染みてくる可能性もあるし、排水するにしても大事になったはず。メディアでは「79倍もの異常値」とかいう煽り方をしているけれど、その辺の水を調べたってそのくらいの値が出る場合も多いでしょう。それに、じゃぁ築地はどれだけ安全なんだ安心なんだと言う話は、殆ど出てこない。築地は安全で無いし安心でも無いので移転の話や回収の話が散々出てきていて、その結果豊洲という結論に何年も前に決まったはず。それをひっくり返す理由が今回の検査だけというのは、かなり疑問なのでは。

その中でも一寸ビックリして憤慨したのが、これだけ散々危険値だなんだと煽ったメディアが、最後に「まだ結論が出たわけでは無いので、風評被害には注意しないといけない」みたいな事を言っていること。それならば、事実として検査結果を報道するのは良いとして、それがどの様な影響が豊洲にあるのか、それは月時と比較してどれだけ悪いのか良いのか、ちゃんと報道せずに危険だと言うだけ。勿論、豊洲での問題点はちゃんと指摘するべきだし、それは事実だろうけど、結果としてメディアが風評被害を助長し、それを移転反対の人達が利用しているようにしか見えませんね。

感じるのは、今のように築地か豊洲か両天秤掛けるような形で何か決めようとしているから、後手後手の対応しか取れないんじゃ無いのだろうか。時期決定は別としても、豊洲に移転する、諦めて築地であと50年踏ん張る、みたいなまずはゴール設定をした上で、そこでそのゴールに向かって何が必要か、何をしないといけないのか、そこから詰めていかないと、結局弥次郎兵衛のように左右に揺れながらいつまでも止まることなく続くだけだと思う。

変な話だけれど、豊洲ならは閉鎖空間になっているから、多少外の環境が悪くても内部にもその中で扱われる商品にも影響ないようにしたはず。それなのに外部からの影響がとか言うのは、その前提が崩れていると言う事にもなるわけですよね。何かメディアや反対派の市場関係者が発言する時には、今の築地の状況を前提想定にして話しをしているようにしか感じられない。で、そんなことを知ってか知らずか、視聴者の興味を引くためには話を膨らませないといけないメディアは、結果的にこの話題が炎上して拡大することを暗に意図してニュースの筋立てを作っているようにしか感じられないのは、私の心が曇っている性だろうか(笑)。最近の報道とかニュース番組って、情報を知る手段と言うよりも、どれだけ笑いを取るために話を盛っているのか、演芸番組感覚で見ている自分がいます。

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